ICTで便利になるのはお互い様!?
マイナンバー・ねんきんネット・KSK・pipitLINQ
ある分野ではよく知られている存在でも、
別の分野では知られていないことがあります。
「知る人ぞ知る」は「知らない人は知らない」と表裏一体です。
裏も表もない秋空
お互いに便利!? カードを持つかどうか?
これまでにあった仕組みでも、運用の仕方次第で印象が変わる
といったことがあります。
たとえば、マイナンバーカード。
政府が普及のための「マイナポイント」といった笛を鳴らしても、
取得率は頭打ちになっていました。
2022年(令和4年)10月、政府が保険証をマイナンバーカードに統合する
という方針を示したことで、状況は変わりつつあります。
マイナンバーやマイナンバーカードの仕組みが変わった
というわけではありません。
マイナンバーカードを持つかどうかといった選択ではなく、
持たないことの不利益がわかりやすくなったわけです。
お互いに便利!? ねんきんネット・KSK・pipitLINQ
既に運用・利用されている仕組みであっても、
関係ないと思っていると重要さに気づきません。
その一つが、「ねんきんネット」。
個々人の公的年金のデータベースとして運用されています。
(ねんきんネットを使ってみる)
年金の納付額や将来の年金受給の試算がみられます。
メディアが煽情的に報道しがちな年金問題ですが、
自分の年金の状況を知ることが欠かせません。
あるいは、「KSKシステム(国税総合管理システム)」。
KSKシステムは平成元年に導入が開始されています。
課税当局が利用しているシステムです。
納税者や税理士がKSKシステムに直接関わることはありません。
それでも、KSKシステムは納税データを介して
納税者とつながりをもっています。
また、「pipitLINQ」による行政機関と金融機関をつなぐ
オンライン照会サービスもあります。
預金者がインターネットバンキングを使っているかどうかに関係なく、
オンラインの照会サービスは稼働しています。
お互いに便利!? 一方的じゃない!?
KSKやpipitLINQの仕組みや運用されていることを知ると、
身に覚えが無くとも愉快ではありません。
とはいえ、技術的な側面でKSKやpipitLINQをとらえると、
- どちらもICT(情報通信技術)で支えられている
という共通点もみえてきます。
ICTは価値中立な技術です。
一方的に、特定の組織だけに有利に機能するわけではありません。
当局の裏をかくといった屈折した方向ではなく、
- こちらも積極的にICTを利用していく!
といったバランス感覚が必要です。
ICTは試してみる、使ってみることがおすすめです。
「お互い様」にもっていくために試行錯誤が欠かせません。
蛇足
「レオマワールド(香川県丸亀市)」の名称の由来は、
- レジャーは、大西に、任せろ!
と知って脱力したことがあります。
(大西さんは旧レオマの経営者です)
しかし、一歩引いてみると、
- KSK導入開始-1989年(平成元年)
- レオマワールド開園-1991年(平成3年)
と同時代とわかります。
20世紀は遠くなりました。
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