税金はゼロでも相続対策はおすすめです!
相続税だけではない相続対策
うちは大した資産もないから相続での税金の心配ないでしょ?
と尋ねられることがあります。
回答は、税金は心配ないかもしれませんが、しかし…
と続きます。
相続とお金の負担を整理することがおすすめです。
ゼロでも対策 高齢者は過去最高
2024年(令和6年)9月15日は敬老の日です。
高齢者の人口は3,625万人、高齢化率は29.3%と過去最高です。
65歳以上の高齢者の就業率も25.2%と高止まりの傾向です。
60・70代が「子」として相続人となる相続も珍しくありません。
いわゆる「老老相続」が発生する可能性が続きます。
一方で、年齢を重ねていても、相続の経験を積む機会は
多くないはずです。
いざ相続開始時に慌てないように対策をする必要があります。
ゼロでも対策 相続と相続税
年配の方、とりわけ女性の高齢者とお話すると、
- うちは大した資産もないから相続での税金の心配ないでしょ?
と尋ねられることがあります。
相続の心配の種では「相続税」が目立つかもしれません。
- 税金
- 税務署
- 脱税 etc
不穏なキーワードを想起されるためのようです(笑)。
相続税の課税は長期的には強化される傾向です。
他方、ちょっとした知識があれば過剰な心配は無用です。
まずは「基礎控除」の確認をします。
- 基礎控除=3,000万円+(600万円✕法定相続人の数)
- 基礎控除>遺産総額ならば、
- 相続税申告不要
もし、基礎控除を上回る遺産総額であった場合でも、
- 相続開始から10か月以内の期限内に、
- 遺産分割協議書を添付して相続税の申告をすると、
- 「配偶者の税額軽減」や小規模宅地の特例で税額を軽減
といった納税者である相続人にとって有利な選択ができます。
配偶者の税額軽減とは、
- 配偶者が取得した遺産の額が、
- 1億6千万円、法定相続分相当額のどちらか高い金額までは
- 相続税ゼロ
と重要な仕組みです。
上記のような相続税の負担を緩和できる仕組みをお伝えすると、
ホッと一安心していただけます。
問題は、「ただし…、」と話が続くことです(笑)。
ゼロでも対策 見通しをつける
相続税の基礎控除を有効な判断の基準に利用できるためには、
遺産総額を把握しておく必要があります。
現預金のように把握しやすい資産ばかりとは限りません。
不動産、とりわけ土地は想定外の資産となるかもしれません。
田・畑・山林・雑種地などで普段関わりが乏しい土地であっても
相続税の申告では無視できません。
土地は相続後も登記や固定資産税の負担が続くだけでなく、
不動産としての管理も必要です。
相続は相続税といった税金も課題になる可能性もありますが、
税負担がなくとも「相続」の手続きや負担はあります。
相続全体を見通す準備がおすすめとなります。
蛇足
2024年(令和6年)9月は石川県でも連日30℃超です。
それでもススキを見かけるようになると秋を感じます。
ススキの周りは雑草が伸びさかっている状態で、
風情もあったものではありませんでしたが(笑)。
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