ズルではない境界線を見極めておく!
合理的かつ効率的な税務会計の判断とは?									
		「ズルい」という表現は大人になると使わなくなる
と想っていました。
お金が絡むとそうでもないかな?と思うことがあります。
「境界線」が見極められるかどうかの判断次第で、
ズルどころではなくなったりと問題もあります。

ズルくないさわし柿
ズルではない ガチガチに拘束?。それとも…?
税務会計というとガチガチにルールや法律で拘束されている
といった印象があるかもしれません。
間違いではありません。
税務申告期限や各種の届出での融通の効かなさがあります。
他方、ウマくやっている、ズルができるのでは?
といった見方もあるかもしれません。
間違いではありません(笑)。
ただし、ズルといっても合理的かつ効率的な判断の裏付けが必要です。
ズルではない 合理的かつ効率的な判断
「青色申告」による税負担軽減は目新しくはありません。
たとえば、「青色申告特別控除」。
複式簿記で記帳した帳簿で貸借対照表を含めた決算書を作成、
電子申告するだけで65万円の所得控除となります。
作成すべき決算書と効率的な手続きとしての電子申告が
税負担の軽減となるわけです。
簿記や所得税の勉強を始めたばかりの方にとっては、
「ズルい」制度であり特典にみえるかもしれません。
あるいは、「出張旅費規定」の運用。
出張旅費に対して所得税が課税されない仕組みがあり、
対象となる方にとっては無視できません。
早合点してしまうと、ズルができそうな一面があります。
残念ながら誤解です。
通常の出勤や家族同伴の旅行、高額な日当が当てはまる
ということはありません。
ズルではない 境界線を見極める!
出張旅費規定の運用では、出張の空間的な隔たりや
日当が法律では決められていません。
形式的な規定を空文化してしまう運用をしてしまえば、
経営資金を税負担無しで個人のポケットに…!?
行き着く先は節税ではなく、制度を不適切に悪用した
脱税となります。
出張旅費規定による運用には、
- 規定の明文化
 - 日当の妥当性
 - 支給対象の明確化
 - 実態との整合性
 - 一貫した運用
 - 記録の保管
 
といった裏付けが必要となります。
税務会計の処理や手続きがすべてガチガチに拘束されている
というわけではありません。
合理的かつ効率的な運用の余地や選択は可能です。
とはいえ、ズルくはみえても適切で妥当な境界の見極めが必要です。
蛇足
アイキャッチ画像は知人からいただいた「さわし柿」です。
とろけるような食感としっかりした甘味があります。
渋柿を加工してできるズルい成果かもしれません。
<ご案内>
■林友範税理士事務所
■災害と税金の情報
