帳簿を作成するの誤解の訂正と効率化のすすめ
締め切りにご注意!
「噓じゃない」ということばだけでは不十分です。
誤解を解くことと、ついでにご利益も期待したいところです。
誤解と効率化 直感は正しいか?
ITでの褒めことばとして、「直感的に操作できる」
という表現があります。
「直感的」が肯定的・プラスの前提です。
「直感的」という表現が特別な訓練や操作を必要としない
ということも含んでいるので受け入れやすい印象です。
そのためか、経理や帳簿の作成といった処理でも
「直感的」な処理は選択されやすいかもしれません。
いわゆる「単式簿記」、売上や経費を一覧化するだけ
という点で「直感的」です。
個人の事業所得で「白色申告」を選択していれば、
シンプルな帳簿となります。
一方、特典の多い「青色申告」での帳簿作成あれば、
誤解の訂正や効率化の余地があります。
誤解と効率化 誤解と効率化
青色申告の帳簿であれば、
- 簡易簿記
- 複式簿記
が選択できます。
簡易簿記であれば「直感的」な帳簿作成となりますが、
青色申告特別控除は10万円に止まります。
(複式簿記+電子申告であれば65万円の控除です)
また、青色申告の選択では「直感的」な判断だけでなく、
誤解の訂正の余地があります。
青色申告で作成すべき帳簿は、
- 仕訳帳
- 総勘定元帳
- 現金出納帳
- 売掛帳
- 買掛帳
- 経費帳
- 固定資産台帳
となっています。
パッとみると、ゲンナリしそうです(笑)。
現状、帳簿の作成は会計ソフトで行います。
上記の帳簿の作成で入力が必要な対象は、
- 固定資産台帳
- それ以外
と割り切れます。
固定資産台帳は固定資産の購入などのときのみ処理します。
「それ以外」では、仕訳帳や預金出納帳などがあります。
ソフト上での仕訳帳や預金出納帳の入力は自動で転記されるので、
一つ一つの帳簿の作成という処理はありません。
「直感的」な処理ではありませんが、否定する理由がありません(笑)。
また、帳簿作成は「所得税」の申告のためだけでなく、
「消費税」の申告にも必要です。
会計ソフトの利用では、消費税の設定や処理がセットです。
所得税も消費税も必要な数字を集計すれば申告書が作れる
という見方もできます。
とはいえ、両者の処理を分ける理由はありません。
現実には複雑化する傾向の強い消費税の処理と
帳簿の作成は同時並行となります。
誤解と効率化 効率化のご利益
帳簿の作成では、
- 会計ソフト
- 複式簿記
を利用することがおすすめです。
経理処理の効率化が期待できます。
上記のようにおすすめすると、
- 効率化のご利益は何?
とツッコミがありそうです。
青色申告特別控除が享受できるともいえますが、
- 時間を無駄にしない
- 特定の時期に経理処理で他の仕事にしわ寄せしない
- 処理が効率化できるので、先が見通しやすくなる
といった効果が長期ではプラスになります。
「直感的」な判断を見直してみる機会はおすすめです。
蛇足
「ご利益」を得るためには締め切りがあります。
青色申告承認申請書の締め切りは、
- 申告をしようとする年の3月15日まで
- 1月16日以後の開業であれば2か月以内
となっています。
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