オンライン時代の付加価値の変化に気付くか 革新から足かせへ

かつての革新が、現在は足かせ・・・

オンライン時代の付加価値 魅力のはずなんだけれど 

付加価値というと堅苦しく聞こえますが、取引と関連したおまけやプラスα(アルファ)というと馴染みがあります。

かつて「食玩」がブームになった頃は、おまけの方がお菓子よりも価値がありました。

本来のモノやサービスの取引以上の価値を受けることができれば、買い手にとってはお買い得感があります。

リアルの対面販売では、飲食業や小売業で販売方法の一環として、おまけのような目に見える付加価値は、わかりやすい魅力でした。

こうした営業スタイルは、購入側の損をしたくない・得をしたいと思う気持ちがある以上続いていきます。

そういったリアルの取引とは別に、オンラインでのやり取りは付加価値の付け方も変わりそうです。

オンライン時代の付加価値 絶句させる付加価値

10年前の私は、 TOEIC 試験にはまってました。
(TOEICは受験すべきか?)

テキストや問題集などを購入すると、音声教材のCDが付属していました。

というよりも、 CDの付属していない教材などは付加価値の低いものだとみなしていました。

今でもそうした教材は出回っています。

とはいえ、そうした教材や付属の CDはかさばる上に、ICレコーダーなどに音源として取り込まざるを得ない手間もかかりました。

今だったら、テキストや問題集を提供している出版社からオンラインで音源を受け取る方が便利だと感じるはずです。
CDの収納が不要ですし、音声データをスムーズに扱えます。

税務会計分野でもこうした付加価値を提供するメディアの変化は起きています。

クラウド会計や国税庁の申告サイトなどをみると、 オンライン時代に対応しているということがわかります。

ただし、こうしたオンライン化への対応が税務会計業界で一般的かと言われれば断言できません。

先日、とあるセミナーを受講しました。

セミナー後に、講師の方に質問をさせていただいていたときのやりとりで印象に残ったことがあります。

私 「某税務会計サービス会社は、ソフトの更新に DVD を配ってました。」
  「会計事務所の税務会計担当者は、ノートパソコンごとにDVDをインストールする作業が必要でした。」
講師 「いつの時代の話ですか?」
私 「2年前(2018年)です。」
講師 「・・・(節句)」

講師は私より年少の方でしたが、現在でさえソフトの更新に各パソコンごとにDVDをインストールしていることに驚かれたようでした。
(この某会社の現時点でのサービス提供スタイルは不明です。)

ソフトの更新をタイムリーにすることの付加価値は魅力のあるサービスです。

その一方で、サービスの提供過程や媒体が見方によっては絶句させるほどの足かせにも見えた一例です。

オンライン時代の付加価値 環境の変化には第三者の目線で

付加価値に魅力があることは明らかです。

しかし、そうした付加価値の魅力が常に同じ状態で現れるとは限りません。

環境が変化しているのに、変化に不釣り合いなサービスを提供してしまえば、付加価値どころかサービスの足かせの要因になります。

私も上記の某会社のサービススタイルは不便だとは思っていました。
同時に、税務会計業界なら当然のスタイルかとも思っていました。

変化や疑問に敏感になろうと思っても限界があります。

自分とは異なる視点でとらえられる第三者の目線は、環境の変化をはっきりさせるために有効です。

 

蛇足
レコードを大量に持っている方をみると、 なんだか時代性を感じます。
デジタル・オンラインネイティブの世代からみれば、 CD やDVD もレコードと同じなんでしょうね。

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