インボイス導入でお金の動きのリズムが変わるか!? 月締めから都度請求へ!?
リズムオンチ…(泣)
お金のリズム インボイス開始後の負担
2023年(令和5年)10月より消費税のインボイス制度が始まります。
課税事業者にとっても免税事業者にとっても負担が増える
という印象があります。
負担の中身を整理してみると、
- 事務コスト
- 納税負担額
といったところに集約されます。
2022年現在では納税負担額の増加が最大の懸念事項です。
課税事業者の視点では、
- 仕入税額控除が漏れなく行えるか?
- 取引先の免税事業者がインボイス登録をしてくれるか?
といった不安を抱えています。
一方、免税事業者の時点では、
- 課税事業者になることで消費税の税負担が発生する
という負担の新規発生が予想できます。
いずれの不安も消費税に焦点を当てているという点で共通しています。
お金のリズム 商習慣が変わる!?
インボイス制度は消費税制度のリフォームに関わることなので、
上記のような懸念事項が想定されるわけです。
インボイス制度導入と消費税負担の増加という懸念は
直感的につながりを感じやすい印象です。
そうしたストレートな懸念とは別の問題もインボイス制度に
内在している可能性もあります。
商習慣、請求のタイミングの変更です。
「電子インボイス推進協議会(EIPA)」という組織があります。
会計ベンダー企業を中心とした民間団体でデジタル庁とともに
電子(デジタル)インボイス導入を推進している組織です。
インボイス制度の対応だけでなく、業務のデジタル化を目指している
組織と表明しています。
EIPAの公表している資料「デジタルインボイスが目指す商取引のDX」に
興味深い内容が示されています。
日本で導入されるデジタルインボイスはヨーロッパで採用されている
「Peppol(ペポル)」に準拠することが想定されています。
海外での商取引では、
- デジタルインボイスを使用して
- 取引の都度(つど)請求を行い
- 会計処理や決済処理とも連携する
といった業務フローがあります。
日本の現状の商習慣との違いでは、請求のタイミングが
取引の都度か合算(月締め)かといった点で異なります。
インボイス制度導入後の税負担増加の懸念とは異なる
お金の動きのリズム、資金繰りが検討事項になりえます。
お金のリズム 資金繰りと経理の適時性
インボイス制度が導入されたからといっても、
商習慣が劇的に変化するとは言えません。
反面、デジタルインボイスの導入、オンライン決済の普及、
会計システムとの連携が進めば業務テンポは早まります。
お金も経理処理もまとめて行っている場合には、
インボイス制度で変化する可能性があります。
遠い将来のお話ではありません。
インボイス制度をきっかけに資金繰りや経理の見直しがおすすめです。
蛇足
「電子インボイス推進協議会」は「デジタルインボイス推進協議会」に
名称変更が予定されているそうです。
紙資料のデータへの置き換えではなく、データをデータのまま使う
といった考え方を実現する意図ですね。
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