経営者保証はどこの銀行でも求められているのか?
融資に関わる経営者保証の公的なデータが公表されています。
融資の申し込み前に情報収集がおすすめです。
保証に依存しない 体験と巷説だけ?
関心はあるけれど話しにくいテーマがあります。
たとえば、銀行への融資・借入の申し込み。
- どれだけの額を借りられるか?
- 利子率はいくらか?
- 経営者保証は求められるのか? etc.
「経営者保証」は事業活動をする経営者にとっては
無視できない関心事です。
実体験や人づての巷説といった情報が先行しがちです。
経営者保証はどれだけ求められるかといった、
- 銀行
- 融資内容の違い
といったデータを確認することができます。
保証に依存しない 見える化の指標群
金融庁は金融仲介のために情報開示を重視しています。
その方針は銀行にも向けられていて、
- 「金融仲介の取組状況を客観的に評価できる指標群(KPI)」
として金融機関の取り組みの「見える化」に用いられています。
令和元年9月以降からは、
- 「経営者に依存しない融資に関する取組状況」
として半期ごとにデータが金融庁よりウェブで公表されています。
上記のデータでは、経営者保証に依存しない融資として、
- 新規融資
- 事業承継時
といった2点をターゲットとしています。
事業承継時の融資における経営者保証の欲求は、
- 旧経営者
- 新経営者
といった経営者ごとによる区別もされています。
たとえば、都市銀行などの主要銀行等の場合。
上記の表中の算出割合は以下の通りです。
都銀の経営者保証の割合をザックリ眺めてみると、
- 新規融資では約50%
- 事業承継時は新旧どちらかの経営者保証欲求が多い
といった傾向がわかります。
次に、もっと身近な地域銀行(地方銀行)。
私が住んでいる石川県、北陸の地銀の場合。
地方銀行といっても経営者保証欲求という視点のデータをみると、
はっきり違いがみてとれます。
保証に依存しない 長いおつきあい
金融機関への融資の申し込みの判断基準としては
「経営者保証に依存しない割合」が全てではありません。
とはいえ、融資は申し込みから返済と一直線とは限りません。
事業を継続する上で資金繰りは課題として残り続けます。
言い換えると、銀行との長いおつきあいは避けられません。
「経営者保証に依存しない割合」が全てではありませんが、
銀行の融資に対する取り組みに違いがあるという事実は
経営者ならば知っておくことがおすすめです。
蛇足
「銀行」・「地方銀行」・「北陸」といったグルーピングは
わかった気になりそうな雰囲気があります。
データでとらえ直すと、「見える化」の必要性を実感します。
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