税務署って利用していいんですか?、と聞かれました

OKです。ただし、ケースバイケースで。


税務署にある各種のパンフレット

税務署を利用する とある問い合わせ

「役所」というと、近寄りがたい印象です。
何か得をするや、楽しい雰囲気が感じられません。
むしろ、義務の負担や慣れない手続きが記憶に残ります。

役所のなかでも、とりわけ税務署は近づきにくいという方が多いようです。

先日、とあるお客様と「記帳指導」の機会がありました。
(記帳指導をご存知でしょうか)

お客様の都合上、税務署の一室を借りて面談を実施しました。
(追記すると、税理士も記帳指導の記録を税務署に紙書類で提出する必要もあり来庁が必要でした)
その面談時に、お客様より意外な質問がされました。

税務署って利用していいんですか?、と。

そのお客様の問い合わせは複雑なものではなく、
青色申告承認申請書や電子申告の申請の書類などの入手に関する内容でした。

各種の手続きに必要な書類は、税務署の入口に備えてあることが一般的です。
とくに許可を得ることも無く入手できます。
(窓口の職員さんも応対してくれます)

税務署=税務調査の印象が強すぎると、行政サービスの利用を見逃しがちになります。

税務署を利用する 利用に向いている方

役所と一般人の関係は、売買ではありません。

権利と義務です。

税務署に関連した義務は、税金の申告です。

では、税務署に要求できる権利は?

申告の支援です。

会社勤めの方には、普段税務署との接点はないと思います。

しかし、医療費控除や住宅ローン控除の初年度など確定申告が必要なケースもあります。

例年ならば、源泉徴収と年末調整で済んでいた方が確定申告をする場合は、
行政サービスの利用がおすすめです。
確定申告の手続きに必要な書類等が揃えられています。

税務署を利用する じゃあ税理士の役割は?

行政サービス、税務署の利用は、給与所得者にはおすすめです。

給与所得者の方の確定申告で期待するのは、源泉所得税の還付です。
税理士への報酬>還付では割に合いません(笑)。

では、税理士の役目はどこにあるのか?

行政でのサービスは、義務の履行のサポートが中心です。
また、税務署は税金に関わる活動に関心があります。

見方を変えると、税金と隔たりのあるテーマには行政側はサポートしません。

事業活動をする上では、税金は一つのテーマでしかありません。
・営業
・広告宣伝
・資金繰り
・雇用
・人事
・経理処理

税理士の役割は、事業活動をされる経営者のサポートに広く及びます。

税理士が行政サービスの利用をおすすめすることと、税理士の役割は矛盾しません。

 

蛇足
国税庁のサイトの変化に比べると、税務署のイメージは昔のままかもしれませんね。

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