確定申告の完了が初夏だった!?
一年を長くするか、短くするか?
5月の中旬になると気温もグッと上昇してきます。
梅雨の前から猛暑や酷暑の心配が募ります。
他方、冬の始末がズレ込んでいたこともありそうです。
完了が初夏 ようやく雪囲を片付け
北陸の天候は例年11月から翌年3月まではぐずついています。
真冬の雪は言うまでもなく鉛色の空の日が延々と続きます。
2025年(令和7年)の春はとりわけ天候が安定しませんでした。
大雨や土砂降りはなかったものの、ちょこちょこと雨が振り、
天候の安定しない日が続いていました。
私の実家が加賀地方の山間部で家屋には「雪囲(ゆきがこい)」
といった積雪からの対策をしています。
木材の乾燥を待って例年であれば4月中旬までに片付けますが、
2025年は5月中旬になりようやく片付けができました。
過去10年で最も遅い冬の後始末でした。
完了が初夏 どれだけズレ込んだのか?
カレンダーや暦は淡々と日付が過ぎていきます。
一方、実態の対応は前倒しでサクサク進むことよりも
ズレ込んでの遅延が目立つかもしれません。
たとえば、個人事業での確定申告。
課税期間は暦年、1月1日から12月31日です。
法人であれば決算・申告期限は2か月以内ですが、
所得税も消費税も日付は異なるものの3月が期限です。
申告期限は同時に納税期限でもあります。
個人事業では「振替納税」といった納税手段があり、
4月下旬までを納税の準備期間にすることもできます。
さらに所得税では「延納」という分割手段を選択すれば、
5月末まで納税期間を持ち越せます。
課税当局の徴税に対する執念とも言える制度ですが(笑)、
納税者が不利になる制度ではありません。
反面、前年の始末が今年の冬だけでなく初夏にまで
ズレ込んでくる可能性もあるわけです。
完了が初夏 一年を長くするか、短くするか?
雪囲の片付けは資材の乾燥を待つ必要があり、
お天気次第の制約があります。
他方、個人事業の確定申告は天候には左右されません。
確定申告の処理や納税は、
- 会計処理の進め方
- 納税を含めた資金繰り
- 事業と個人生活を含めた資金繰り
といった面での経営者の対応で左右されます。
確定申告が納税まで完了すれば税金面での不利はありませんが、
選択次第では一年を短くしてしまうことがあります。
2月に申告・納税を完了させてしまう選択もあれば、
3月申告・4月に納税、5月は延納も選択できます。
税負担では同じでも、対応している期間はグッとズレ込みます。
一年を長くするか、短くするか?といった見直しはできます。
見直し後は秋や冬まで待つことはありません。
税理士によるサポートの依頼は早めがおすすめとなります。
蛇足
アイキャッチ画像は事務所側で撮影しました。
青空と新緑の組み合わせで外出には魅力なのですが、
クマも出没しているようなので気が抜けません(笑)。
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