税理士への依頼を割高にしないコツとは?
「コスパ」を判断や選択の基準にすることも
経営判断の一つです。
ただし、金額だけをとらえた判断や選択は
「コスト」のみの残念な結果になりがちです。
割高にしない 何やってんだろう!?
税理士事務所に勤め始めて疑問を感じたのは、
- なぜお客様は税理士事務所に依頼するのか?
ということでした。
身も蓋もない話です(笑)。
税理士事務所の日々の業務では、
- お客様から経理関連書類をお預かりして、
- 事務所で会計ソフトを使って記帳し、
- 試算表など資料を作成・報告
といった月次の処理が続き、
- 年末調整などの業務
- 決算書や申告書作成
といった対応で一段落でした。
違和感のないルーティン化されたサービスです。
とはいえ、ナカノヒトであった当時は、
- 2~3月後の試算表やキャッシュフロー計算書
- 対話や応答の乏しいルーティン業務
といった業務スタイルに違和感がありました。
一連の業務を進めると日々の勤務時間は埋まります。
仕事を「やった感」はあっても、
- 何やってんだろう!?
という違和感は残り続けました。
そうした違和感はお客様側でも同様に思えました。
割高にしない 何が割高なんだろう?
私の実家は農家(酪農家)でした。
毎年3月上旬になると、父が部屋にこもり決算・申告に
取り組んでいました。
取引関係が事業者間で少なく、雇用もしていなかったので、
自力で青色申告(簡易簿記)を続けていたようです。
私の父にとっての経理関連の処理は、
- 納税義務の履行(税務調査対策)
- 時間と労力のロス
といった対象だったのかもしれません。
- 税理士になったら依頼するぞ!
といったリップサービスさえありませんでした(笑)。
コストやロスでしかない経理関連にお金をかけない
という点で判断にブレが無かったともいえます。
「年一」で確定申告対応を依頼される個人事業主も
同じような判断が働いているはずです。
必要性に応じて税理士に依頼しない、「年一」で依頼と
どちらも「コスパ」ではスジが通っています。
だからこそ、「コスパ」からズレた税理士への依頼には
お客様にとって違和感があるわけです。
割高にしない これが必要!
経営には経理が欠かせません
決算書や申告書の作成も必要になります。
一方、そうした処理の達成の必要性だけであれば
税理士への毎月の顧問サービスは不要かもしれません。
税理士は経営コンサルタントではありませんが、
- タイムリーな経理処理
- 経営を通じて成果を残していく仕組み
- 経営の判断に役立つ会計・税金の仕組みを伝える
といった面での協力ができます。
税理士への依頼を割高にしないために、
- 何を必要としているか?
- 何を目的としているか?
といったアプローチから自問することがおすすめです。
「コスパ(cost performance)」は「費用」対「効果」です。
期待する「効果」を依頼前に整理してみると、
もやもやした違和感をスルーできます。
蛇足
アイキャッチ画像は道路に引かれていたラインです。
白色の破線で道路の幅の狭さを強調させつつ、
黄色の実線ではみ出しを防いでいるようです。
事故防止へのコスパの良い対策なんでしょうね。
<ご案内>
■林友範税理士事務所
■災害と税金の情報
■確定申告のご依頼も受付中!