デジタル原則は役所の構造改革がターゲットじゃありません! アナログ規制とは?
デジタル化による利便性を享受する側からだけでとらえていると、
おいてけぼりを食わされそうです。
夏のなごり「葛水ようかん(清閑院、京都市)」
デジタル原則 ご存知でしたか?
日々メディアに囲まれています。
- ウェブサイト
- SNS・ブログ・YouTube
- 新聞
- テレビ
- 本・雑誌 etc
情報を発信するコストや技術的な制約が下がっているので、
メディアが増え続けています。
反面、情報発信の増加と注目度の不一致もあります。
重要な発信にもかかわらず、世間一般の注目度が低い発信です。
たとえば、デジタル庁からの「デジタル原則」。
デジタル原則 5つの原則と7つのアナログ規制
デジタル庁が2021年(令和3年)12月に公表した「デジタル原則」を
ご存知でしょうか?
私は今年2022年夏になって初めて知りました(笑)。
デジタル社会の構造改革の考え方を示しています。
部分的な効率化や手直しといった弥縫(びほう)策ではなく、
- 経済・社会・産業
- 民間・官公庁
といった全体でのデジタル活用を掲げています。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性を再確認しています。
構造改革の方向性を下記の5つの原則で示しています。
ソフトウェアの開発を小単位で実装とテストを繰り返すことで期間を短縮する
「アジャイル(Agile)」開発からの影響がみられます。
上記の原則で示されている考え方の一部(上記の赤色下線)を年末調整に当てはめていみると、
- 紙の用紙に記入 → データで入力・転記
- 控除証明書の受領 → データの確認と取り込み
- 紙の書類での提出 → 電子申告
といった展開がみえてきます。
原則を空文・死文化させないためのチェック事項も示されています。
「デジタル原則」により克服されるべき対象のとらえ方として
7つの「アナログ規制」による類型化も示されました。
今後は「テクノロジーマップ」を整備して、
- アナログによる規制を
- デジタル技術によって置き換える
という段階に入っていきます。
デジタル原則 構造改革の範囲に入ってます!?
ここまで読んでいただきお疲れ様でした(笑)。
デジタル原則を裏付けにしたアナログ規制の改革は
官公庁や大組織での営みといった印象です。
しかし、前述年末調整での当てはめでみたように、
デジタル原則やアナログ規制は身近な対象です。
デジタル化により便利になる、コストが節約できる
といったプラスの効果が享受できそうです。
一方で、効率化につながるデジタル化を妨げる
アナログ規制に対応する可能性もあります。
これから身近で関わる経済や社会の変化の背後に
- 5つのデジタル原則
- 7つのアナログ規制
があることを知っておくと、変化の方向がわかりやすそうです。
蛇足
「デジタル臨時行政調査会」の報告書は使用していることばや
考え方にもICTからの影響が多いようです。
5つのデジタル原則の提示も「OSI参照モデル」の影響がみられます。
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