活躍の場がないっ!? 転職先はスタート

クールヘッドと距離感を維持。

活躍の場がないっ!? 気合を入れて、いざ転職

2020年(令和2年)もなんやかんやで11月に突入。

そして、12月になれば税理士試験の合格発表です。

試験での合格を織り込みつつ、年末年始での会計事務所への転職を希望される方も多いかもしれません。

とくに、これまで会計事務所での就業経験がなかったが、今年の試験結果で大きな成果が得られるという方は、転職に対する期待と意気込みは大きくなると思います。

今回の記事は、そうした前のめりで熱くなっている方への冷水となります(笑)。

転職しても、最初はがっかりするよと・・・

活躍の場がないっ!? 本音の人材

一般的に、会計事務所の繁忙期は11月から年末にむかっての年末調整より始まります。
年明けからは、法定調書・確定申告。
一息ついて、3月決算。
ゴールデンウイークを潰して?、5月末で繁忙期終了。

欲しい人材は、確定申告(決算・申告)を自力でできる経験者>>>繁忙期の業務経験者>>>>>>サポートスタッフ、です。

仕事があるのに、業務がスムーズにまわらないから人を雇うわけです。
仕事→人材(採用)です。

資格や税理士試験の科目合格は尊重されます。

事務所の先行きを見越して、長期的な視点で人材を確保することもあります。

ただし、大多数の会計事務所は個人経営で、人材育成の時間も人員の余裕もないのが実態です。

資格や科目合格よりも業務経験の有無で人材を選定するので、意気込んで転職しても、学んだことで活躍できる可能性はそれほどありません。

気合を入れて、いざ転職してみると、残念なレシートや領収書の整理と入力ばかり・・・
さらに、見て覚えろ式のキャリア形成と・・・

活躍の場がないっ!? 転職先はスタート

会計事務所は、やっぱりブラック業界かと思われるかもしれません。

否定はできません(残念ながら)。

とはいえ、当初の印象ですべてを推し量るのも早計です。

試験合格→転職→活躍、といった図式にはことば足らずの感があります。

まず、試験の難度が高すぎる・年数がかかりすぎるので、その後の転職や活躍の期待が上がりすぎる偏りが生じます。

次に、活躍がピンボケしている可能性もあります。
IT化やオンライン化が進んでいる一部の会計事務所や税理士を当然視したり、難解な租税回避スキームを駆使することが専門性と思いがちです。
理想はどのように描くかとは別に、そうした理想と異なる現実が厳然としてあります。

理想を否定したり、撤回する必要はありません。

希望を抱いて転職しても、活躍する場がないっ!?と気持ちが空回りすることもあると思います。

それでも、転職することで理想と現実の距離感は明確になります。

転職先がゴールではありません。

理想へのスタートです。

 

蛇足
冒頭の写真は簡易水道の清掃時に、最高齢参加者(89歳)が採ったものをおすそわけでいただいたものです。
2020年(令和2年)は長梅雨と高温の夏のためかキノコの成長は良かったようです。
一方、ブナは凶作で熊が連日平野部まで侵出・・・

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