資金繰りと予納ダイレクト・ダイレクト分納
資金繰りと納税の折り合いをつける選択肢
「ダイレクト納付」はキャッシュレス納付の仕組みであり、
経営の効率化につながります。
ダイレクト納付には「予納」や「分納」の仕組みもあります。
資金繰りと納税の折り合いをつけるアプローチの出番です。

ダイレクトに伝わる美味しさ
資金繰りと納税 朝三暮四は残念か?
トータルでは同じ結果を目前のちょっとした違いで判断を変える
といった「朝三暮四」は残念なたとえで使われます。
故事成語のお話でもあえてサルの判断を引き合いに出して、
サル並みの判断と強調しています。
広く・中長期の視点で冷静な判断を促すことは賛成です。
他方、タイミングや折り合いをつける選択肢としては
朝三暮四のような選択肢にも合理性があります。
たとえば、「予納ダイレクト」や「ダイレクト分納」。
資金繰りと納税 予納ダイレクトとダイレクト分納
「ダイレクト納付」はキャッシュレス決済での納税の選択肢です。
納税にも時間や手間といったコストがかかるわけであり、
経営の効率化からは有効な選択肢です。
ダイレクト納付と関連した選択肢として、
- 予納ダイレクト
- ダイレクト分納
といった選択肢があります。
どちらもダイレクト納付の仕組みを利用していますが、
資金繰りとの関連が強い選択肢です。
「予納ダイレクト」は「予(あらかじ)め納付」と文字通りの仕組みです。
納税の直前に納税資金を準備するのではなく、事前に準備します。
申告時に納税資金の準備をする負担を回避できることに加え、
延滞税などのリスクにも対応できます。
「ダイレクト分納」は納付すべきだった税額を分割して納付する仕組みです。
税金は本来一括で納付すべき対象ですが、経営の状況次第では
複数回に分けて納税する可能性もあります。
完納までに延滞税が加算されるものの、無為無策では当局より
滞納処分の対象となってしまいます。
税務署との相談が必要となりますが、経営と納税の折り合い上、
無視できない選択肢です。
近い将来の事業資金と納税の負担の折り合いをつけるうえで
どちらも合理的な選択肢となります。
資金繰りと納税 合理的な判断の根拠は?
予納ダイレクトもダイレクト分納も税負担を減らすことはできません。
他方、経営に必要な資金繰りと折り合いをつける選択肢にはなります。
ただし、資金繰りと納税の折り合いをつけるには合理的な根拠が必要です。
事業に関連した資金繰りであれば、適切かつタイムリーな会計処理が
判断の根拠となります。
トータルでは変わらない税負担も短期的には経営に影響します。
経営を守る観点から予納ダイレクトもダイレクト分納も選択肢ですが、
経営状況を踏まえた判断が欠かせません。
税理士の定期的なサポートが予納ダイレクトやダイレクト分納を
実行する際に有効な選択肢となります。
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