贈与税は相続税より軽くみられがち!?
贈与の実行前には検討・シミュレーション!

「カンタンな税法はあるでしょうか?」という問い掛けには
「NO」という返答がストレートに期待できます。

他方、現実には軽くみられている税金はありそうです。

1つの税法の中の2つの税金だけにややこしい問題です。

軽くみられる 重い相続税!?

お盆で家族が集まれるときだからこそ相続の話をしましょう!
といってもなかなか進みません(笑)。

相続の「開始」が被相続人にとって生涯唯一の経験の後であり、
相続は相続人にとっても経験の乏しい事態です。

加えて、相続の不安を煽る「争族」のゴシップは多々あります。

「相続税」という税金・税法も重苦しい印象です。

  • そもそも申告が必要なのか?
  • 相続税の計算や手続きの仕組みとは?
  • 税負担の軽減と条件とは?
  • 争族になったらどうするか?

準備もなく、うっかり話題にするとかえってその後話し辛くなる
という不安は当然と言えます。

軽くみられる 軽い贈与税!?

相続税に比べて「贈与税」は軽くみられがちな印象があります。

贈与税は相続税を補完する税金ということで相続税法に含まれる
「1税法2税目」の税金です。

メインが相続税ということもあり、相対的に贈与税はカンタン
と思われがちdす。

贈与税が軽くみられがちな背景には、

  • 暦年課税での非課税額(110万円)
  • 相続時精算課税の利用
  • 住宅資金や教育資金の特例の利用

といった税負担の軽減措置があることも挙げられます。

贈与者と受贈者の間をつなぐ税負担軽減の仕組みは魅力です。

反面、だからといって贈与税が軽い・カンタンな税金とは言えません

軽くみられる 実行前に検討を!

祖父母が好意や善意で続けていた贈与が「名義預金」とみなされる
ということはよくあります。

「贈与」ではなく、暦年課税の非課税の効果も期待できず、
かえって将来の税負担を重くしてしまう原因となります。

相続時精算課税や住宅資金・教育資金贈与の特例も有効ですが、
それぞれに負担を軽減するための制約・条件があります

贈与は贈与者の財産処分の意向を反映できる魅力もありますが、
争族の原因になる可能性もあります。

贈与税は相続税に比べて軽くみられがちな傾向がありますが、
1税法2税目といった補完関係があり、贈与税にも制約があります。

相続税の申告にあたって相続人が検討を巡らすことと同じように、
贈与の実行以前にも検討やシミュレーションがおすすめです

 

蛇足
アイキャッチ画像は実家で栽培しているキクです。
昔ほどではありませんが、お盆の時期にキクはよく見かけます。
田舎だとキクは買うよりも自家栽培や栽培している近所からいただく
といった入手ルートが定番だったりします(笑)。

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