バランスシートは表現手段、それとも決算書!?
噛み合った状態でやりとりを進める!
専門用語を使った表現はカチッとした印象で
伝えたい内容がまとまりやすくなります。
反面、使い方や文脈を取り違えて使うと、
話の食い違いのもとになってしまいます。
バランスシート 専門用語と区別しているか?
税務会計は印象からもわかるように専門用語だらけです。
- 複式簿記(ふくしきぼき)
- 借方(かりかた)と貸方(かしかた)
- 減価償却(げんかしょうきゃく) etc
一見して専門用語だとわかることばはとっつきにくく、
積極的に使う場面は少ないはずです。
他方、ちょっとこまるのはなんとなくわかりそう、
表現として使ってしまいそうな用語です。
たとえば、「バランスシート」もその一つです。
バランスシート 表現手段、それとも決算書!?
会計とまったく関係のない文脈で「バランスシート」を
見かけることがあります。
「バランスシート」ということばを比較や対応の一覧、
検討中のワークシートのように使われます。
たとえば、以下のような例があります。
- ボクの人生のバランスシート
- スキームのプロフィットとロスのバランスシート etc
ちょっと会計知識がある方にとっては、1.?、2.???(笑)
だったりします。
会計上のバランスシートは、以下の通りです。
- 貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)と呼ばれ、
- 「Balance Sheet」で「B/S」と省略
- 決算日時点の「資産」・「負債」・「純資産」を記載した
- 決算書の一つ
表現としてのバランスシートは何らかの偏りを表します。
あくまで比喩や表現なので厳密な対応にこだわらないかもしれません。
会計上のバランスシートは複式簿記での処理が背後にあり、
- (借方)お金‐資産 (貸方)借入金‐負債
- (借方)機械‐資産 (貸方)未払金‐負債
- (借方)買掛金‐負債マイナス (貸方)お金ー資産マイナス
と左右の金額が一致する処理により構成されます。
バランスシート 図解でも確認!
専門用語を使ったやりとりには冗長さや曖昧さを排除する
というメリットがあります。
他方、誤解した状態で専門用語を使い続けてしまうと、
当事者以外でのやりとりでギクシャクすることもあります。
私は税理士としてお客様に説明する際には図解を使うなど
話の齟齬やズレを確認するようにしています。
シンプルな図解はサラッと見過ごしがちかもしれませんが、
専門的なやりとりの助けになることがよくあります。
しっかり噛み合った状態で専門用語を使えることがおすすめです。
蛇足
アイキャッチ画像は散歩中に見かけた「オコジョ」です。
田んぼから浅い水路に入っていく直前の様子です。
たまに見かけることはありましたが、撮影は初でした。
蛇足2
決算書では「損益計算書(そんえきけいさんしょ)」も欠かせません。
収益・費用・損益を表す決算書です。
「Profit and Loss Statement」で「P/L」と省略されます。
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