生活に必要なITスキルはどれくらいの水準か?
定額減税の調整給付金の申請で確認!
ITでもICTでも、DXやAIでもことばを見かけてはいても、
スルーでやり過ごす対象かもしれません(笑)。
時代や環境の変化を無視し続けることは長続きしません。
不利にならない水準の確認がおすすめです。
必要なITスキル 使いこなすは禁句!?
知識や経験の有無、程度の違いはちょっとしたことば遣いや
表情に現れます。
たとえば、会計の複式簿記。
「借方」や「貸方」、「貸借対照表」といった言葉を聞いて
目が泳ぐ方がいらっしゃいます。
税務会計の面談であっても、専門用語は使えそうになく、
基本的な理解の確認が必要になります。
あるいは、ITの利用。
利用していない方、スキルの乏しい方ほど、
- 「〇〇を使いこなさないと、…」
- 「〇〇を使いこなしたい」
といった表現を使われます。
(〇〇はパソコンだったり、スマホだったりします)
パソコンやスマホを普段の生活や仕事で使っていると、
あえて「使いこなす」という水準は意識しなくなります。
必要な効率性が達成や、不利にならない水準の確保が優先です。
「使いこなす」というフワッとしたことば遣いは、
使っていないことの裏返しのように聞こえます。
必要なITスキル 2024年(令和6年)の水準とは?
2024年(令和6年)6月以降、「定額減税」が始まりました。
2024年のみを対象に1人当たり所得税3万円・住民税1万円を
減税する措置です。
シンプルな措置のようにみるかもしれませんが、税理士泣かせです(笑)。
制度の適用対象者の確認や二重取りといった問題等々、
制度開始後の対応が続いています。
対応の一つに「調整給付金」があります。
定額減税は毎月の給与の源泉徴収制度を利用して減税しますが、
- 令和6年分の所得税が見込まれる方、かつ、
- 定額減税では減税しきれない方
という場合には「調整給付金」の対象となります。
税務署ではなく、自治体より対象者に給付金の申請が案内されます。
アイキャッチ画像は定額減税の調整給付金の案内通知です。
案内通知では、オンラインでの申請が示されています。
- 指定URLにアクセス
- 通知されたIDとパスワードでログイン
- マイナンバーカードなど本人確認書類の画像をアップロード
- 振込先の通帳の画像をアップロード
上記を必要なITスキルに分解してみると、
- インターネットを利用
- 文字の入力
- 画像の撮影と取込
- メールの利用
といった内容になります。
日本全国で一斉に実施されている制度ということもあり、
特殊なスキルや技術が使われているわけではありません。
必要なITスキル 的を絞る!
案内には、書面による申請方法も示されています。
マイナンバーカードや通帳のコピー、申請書面に記入、
封書での郵送が必要とされています。
オンラインでも書面でも給付金額に違いはありません。
とはいえ、オンラインでの申請では書面の申請に比べて、
時間もコストもかかります。
調整給付金の申請だけをとりあげれば、ちょっとした違いですが、
同様の水準の申請や手続きの存在は無視できません。
ITによる劇的な効率化には注目が集まりますが、
むしろ普段の生活や仕事での影響が重要です。
必要とされるITスキルの水準は変化していきます。
不利にならない、損をしない水準を確認しておくと、
必要な水準が達成しやすくなります。
的を絞ることがおすすめです。
蛇足
所得税の「青色申告」では、オンラインと書面の違いで
青色申告特別控除額が異なります。
オンラインでは65万円、書面では55万円です。
手続きの違いによるコストの違いの明白な例です。
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