相続税の申告手続きを知っておくメリットとは?
作法を知っておけば慌てない!
マナーや作法を知っているかどうかで慌てずに済む
といった経験はあるかもしれません。
相続にも当てはまる面があります。
申告手続きの進め方は参考になります。

相続の手続き ホッとした後は…?
税理士業を通じてお客様のホッとした表情を拝見すると、
こちらの肩の荷が下りる心持ちになります。
税務申告は税目に限らず手続きや税負担がわかりにくい面が多く、
当事者を不安にさせる対象です。
とりわけ相続税は申告の当事者になる機会が少ないため、
不安に感じられることがよくあります。
相続税の申告が必要となるのは、
- 亡くなった方(被相続人)の遺産の総額が、
- 相続税の「基礎控除額」を超えた場合
- 基礎控除額=3,000万円+600万円✕(法定相続人の数)
という前提があります。
明らかに遺産の総額が基礎控除額を下回っている場合、
相続人にとってはホッと安心できます。
相続の手続き 申告に至る作法
相続税の申告は申告手続きも税負担もともなうため、
相続人には負担となります。
書類の準備もあれば、申告期限も相続開始から10か月以内
といった制約もあります。
税負担の軽減の仕組みはあるものの、遺産分割協議書が必要だったり、
状況次第では先送りしがちにもなります。
他方、相続税申告には期限や書類上の制約があることで、
相続の手続きを確認していくこととつながります。
相続税の申告は以下の順で進めていきます。
- 相続人の確認 ← 戸籍謄本等準備
- 遺言書の有無の確認
- 遺産と債務の確認
- 遺産の評価 ← 基礎控除額と比較
- 遺産の分割 ← 遺産分割協議書作成
- 申告と納税
1~5の過程は相続税申告が不要でも無視できません。
相続の手続き 負担を長引かせない
相続税の申告が不要ではあっても、
- 被相続人の準確定申告
- 遺産の分割の協議
- 相続した不動産の登記等 etc
といった各種の手続きが不要となるわけではありません。
むしろ相続税といった「重し」となる制約であったり、
参照ポイントを見逃すことでの先送りが増えるかもしれません。
逆説的ですが、相続税の申告が必要かどうかにかかわらず、
申告手続きを理解しておくことがおすすめです。
相続税の申告が必要とわかった場合でも慌てずにすみます。
蛇足
アイキャッチ画像は事務所近くで撮影した「モミジバフウ」の実です。
てっきりカエデとみていた街路樹が実からモミジバフウとわかりました。
モミジバフウは「フウ科」、カエデは「ムクロジ科」だそうです。
長年漫然と見ていたことがわかりました(笑)。

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