所得控除と税額控除の違いとは?
有利と不利の選択で悩まない!

無駄に税金を払いたくないなぁというのが人情です。

有利と不利の選択を納税者ができるときには強く感じますね。

一方、計算の仕組みがわからないとかえって不安になります。

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有利と不利 控除の分け方

専門用語が嫌われる理由には、用語が直感的にわかりにくく、
普段使わないことがあります。

たとえば、「控除(こうじょ)」もその一つです。

「差し引く」や「マイナスする」と言い換えられれば誤解しませんが、
「控除」だけをみるとピンとこないかもしれません。

とはいえ、所得税の計算で控除は税負担を左右します。

  • ☓ 所得✕税率=所得税
  • ◯ (所得-所得控除)✕税率=所得税

所得控除は扶養控除や配偶者控除や医療費控除などがあります。

所得税の計算が厄介な点は「所得控除」が複数あるだけでなく、
税額控除」もある仕組みです。

どちらも税負担を下げてはくれますが、効果に違いがあります。

有利と不利 所得控除と税額控除の違い

所得税の計算はザックリ以下のとおりです。

  • (所得-所得控除)✕税率=所得税

上記の計算には続きがあります。

  • 所得税額-税額控除=納税額

画数の多い漢字が並ぶと違いがわかりにくくなります(笑)。

図解で確認します。

差し引く、税負担を下げると所得控除と税額控除は共通しているものの、
計算過程で違いが出ます。

ややこしいことに、所得税は「累進税率」により所得が大きいほど
適用される税率が高くなります。

同じ金額での控除といっても

  • 所得控除か、税額控除か?
  • 適用される税率は?

とアタマを悩ませることになります。

有利と不利 選択で悩まないためには?

同じ金額でも所得税の負担が異なりアタマを悩ませることになる
とはいったものの、若干誇張です(笑)。

所得控除と税額控除の対象の大半はあらかじめ固定されています。

たとえば、扶養控除は所得控除で住宅ローン控除は税額控除です。

選択で悩む対象は「寄附金」の取り扱いです。

寄附金は所得控除も税額控除としても扱われる対象です。

選択が可能という魅力と計算の負担が錯綜します。

そんなときは税理士にご相談ください!と言いたいところです(笑)。

他方、ちょっとした申告での寄附金の取り扱いであるなら、
「確定申告書等作成コーナー(国税庁)」で対応できます。

寄附した際の証明書や領収書を確認して必要事項を入力すれば、
納税者に有利な結果が出力されます。

寄附金の種類や詳細、金額が計算上必要となります。

寄附先によっては下記のような添付書類も作成されます。

所得控除も税額控除も所得税の負擔を下げる効果があります。

選択は納税者の次第ですが、適切な選択が必要なことに変わりありません

不安なときは税理士にご相談ください!(笑)。

 

蛇足
アイキャッチ画像は先日献血した際にいただいた紅白のおもちです。
石川県赤十字血液センターが1965年(昭和40年)に開設されて
2025年(令和7年)で60周年です。還暦ですね(笑)。
おもちと一緒にラムネもいただきました。

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