記帳サービスは入力だけのサービスか?
食い違いを真っ先に解決しておく!

定番のサービスだから理解されているとは限りません。

サービスの前提や成果で食い違っている可能性もあります。

会計処理の訂正以前にサービスの誤解の訂正が必要になります。

境目をしっかり作る畦塗り

サービス違い 定番サービスだから理解できている!?

税理士業の独占サービスは税務相談・税務代理・申告書作成です。

税理士以外が手を出すと「税理士法」違反となります。

有償だけでなく、無償で行っても法律違反です。

税理士業では上記以外にも「記帳代行サービス」があります。

記帳代行サービスは帳簿の作成です。

顧客から預かった資料やデータをもとに帳簿を作成します。

こちらは税理士以外でも提供できるサービスです。

会計処理が苦手な方やパソコンの利用が壁になっている方などに
根強い需要があります。

他方、サービスを利用する側も提供する側でも誤解が生じる
といった可能性があります。

サービス違い 会計だけで完結するか?

記帳代行サービスの字面や会計帳簿の作成といった内容からは
会計処理の外注です。

資料を預かり、パソコンに入力して顧客に成果を提出するだけ
と割り切れそうな印象です。

他方、記帳の実態は会計データの機械的な入力とは言えません。

パソコンを利用して会計データを入力するのであれば、
「消費税」の処理が並行します。

取引の仕訳ごとに消費税の処理が関連します。

あるいは個人事業での固定資産の買い替え。

従来の固定資産の売却による収入は事業の区分ではなく、
「譲渡所得」となるので「所得税」の対象となります。

月次決算による業績管理は利益率や資金繰りの管理もありますが、
「納税」のシミュレーションや検討も対象となります。

字面だけではとらえきれない税務判断が「記帳代行」に入り込む
という問題があります

サービス違い 事前に食い違いを解消しておく!

帳簿や決算書を何のために作るのか?という問いには、

  1. 税務申告のため
  2. 経営の管理のため

といった違いがあります。

(1)は記帳に消極的な態度で(2)は積極的な取り組み方ですが、
経営の管理には税金の負担の検討も含まれます。

記帳代行サービスでは利用者と提供者双方での食い違いだけでなく、
税理士法との食い違いにも留意する必要があります

サービスの利用と提供での食い違いはトラブルの原因となります。

サービス開始後ではなく、事前段階での検討が必要です。

 

蛇足
アイキャッチ画像は外出時に撮影した畦塗りの光景です。
2025年(令和7年)石川県の冬は2月末まで雪の日が続き、
春の田植え作業が遅れ気味のようです。
機械でカチッと境目が作られる畦塗りが急速に始まりそうです。

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