能登半島地震の税務支援に参加しました!
申告のサポートは段階的に対応!
2024年(令和6年)1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」と
9月には豪雨水害が続きました。
どちらの災害も税金の負担と関連します。
税理士としての支援業務に参加してきました。
災害と税務支援 見慣れない光景
アイキャッチ画像は石川県穴水町で撮影した「インスタントハウス」です。
仮設住宅として町内に設置されていました。
インスタントハウスの側では整地作業が行われており、
路面の損傷もあちこちでみられました。
国道を走行していてもブルーシートで屋根が覆われた家屋や
倒壊した家屋、損傷した神社が目立つ状況でした。
地震に続き、豪雨水害もあったためか、穴水町役場の周囲でも、
斜面が崩れた様子がわかる状況です。
大量の土のうや舗装が損傷した駐車場は役場の前でもみられました。
復旧作業が続いているものの、依然として見慣れない光景がある状況です。
災害と税務支援 負担減には申告が必要
2024年(令和6年)1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」と
9月の豪雨水害に対する税務支援が本格スタートしました。
能登地方の輪島市と珠洲市以外での地域での「雑損控除」の準備が
各地の役場などで開催されることになり、私も参加しました。
雑損控除は、
- 所得税の「控除(こうじょ)」の一つで、
- 所得から差し引く、マイナスするものであり、
- 納税者側で計算が必要
といった対象です。
扶養控除などのように機械的に金額が決まるわけでもなく、
社会保険料のように賦課されて金額が決まるものではありません。
医療費控除と同じように納税者側で金額の準備しておいて、
「確定申告」で利用することになります。
災害の損失を所得税の負担減に反映できるので無視できませんが、
とっつきにくい制度とも言えます。
災害と税務支援 段階的にサポート
通常、所得税の確定申告の支援業務は申告書の作成と提出、
電子申告のサポートです。
今回の災害対応での税務支援では、「雑損控除」の金額算出に絞り、
後日の確定申告に活かす対応がとられました。
遠回りな印象ですが、
- 家屋や家財、車両の損害状況の確認
- 資料の収集や確認
- 制度の周知
といった被災者の負担と支援の円滑化という面で妥当と思われました。
一足飛びに雑損控除も含めて確定申告のサポートではなく、
段階的に対応をとることで被災者支援につなげます。
災害関連の支援は多岐に渡っています。
被災した当事者といえども把握しきれない状況があるようです。
雑損控除だけでなく、所得税の確定申告を踏まえた仕組みを伝えることも
税務支援として必要な状況が続きそうです。
蛇足
穴水町役場は海抜2mほどの低地にあります。
役場側の川から海に向かっての写真です。
本来であれば、のんびりと眺められる光景が広がっている場所です。
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