節税対策では「みなし」にご注意!
税金の制度の穴か、掘った墓穴か?
制度の裏をかけるのではないか!?、という思いつきは
スリリングな感覚です。
ただし、成功がともなえば(笑)。
残念な結果にならないためには事前の対策がおすすめです。
みなしに注意 試行錯誤が迷走する?
「ひらめき」や「天啓」には淡い魅力があります。
考え続けた結果、フッと脳裏に明快な道筋がみえる感覚は
実行以前から成果が期待できます。
とりわけ制度の裏をかく場合(笑)。
義務や負担を合法的かつ合理的にスルーできれば、
他に比べて優位に立てることが想像できます。
「節税」を謳う投資などが廃れないわけです。
他方、そうしたひらめきが税金の制度上、
- 「みなし〇〇」で想定外の課税をされる!
といった事態もあります。
試行錯誤の成果であっても、迷走の残念な結果なるかもしれません。
みなしに注意 税金の落とし穴?
税金には必ず法律の裏付けがあります。
(「租税法律主義」といいます)
法律で決められている内容を守るわけですが、
- 形式的に法律をなぞればOKでは?
という発想もありそうです。
たとえば、「みなし給与」。
個人で負担するはずの高額な社宅を会社の経費の対象とすると、
妥当な金額との差額が給与所得として課税されます。
税金では「みなし〇〇」でのトラブルが少なくありません。
- みなし譲渡
- みなし配当
- みなし贈与
- みなし役員
実態に沿った課税がとられることは公平ではありますが、
当事者には寝耳に水、想定外だったりします。
法律の形式に則ることは大切ですが、実態が伴っていない場合、
かえって墓穴を掘ることになります。
みなしに注意 実行以前の段階からの検討
税金の仕組みには法律の裏付けがあるといっても、
完全無欠ではありません。
2024年(令和6年)の「定額減税」が皮肉な例です。
とはいえ、「みなし」での納税者にとって想定外の税負担は、
税制度の穴というよりも当事者によるトラブルと言えます。
税金の負担を減らしたい欲求は間違っていません。
節税の合法的かつ合理的な選択肢もあります。
他方、そうした選択を突発的な思いつきだけで実行すると、
残念な結果が待ち構えているかもしれません。
ひらめきや思いつきを実行する以前の段階からの検討がおすすめです。
税理士のサポートが有効になる一面となります。
蛇足
アイキャッチ画像はワルナスビです。
毎年お盆の頃に可憐な花を見かけます。
残念ながらナスビはならず、茎や葉にトゲがあります。
煮ても焼いても揚げても漬けても食えそうにないですね(笑)。
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