相続税申告の負担に向き合うか、スルーか?
のど元過ぎれば熱さ忘れるもお忘れなく!

経験の蓄積を活かして、次はもっと上手くやる!
と言えない税務申告があります。

一方で、相続税は目前の申告が次の申告と関連する
といった可能性が強い税目です。

納税額だけではない「負担」との折り合いのつけ方も
検討の課題になります。

石川県最大の花火大会直前

相続と負担 見える化は有効

不安や負担が漠然としていると、行動も思考も停滞します。

とりあえず不安や負担の対象をリストアップ、書き出してみると、
優先順位や重みづけが見通せます

相続開始後の状況にも当てはまることです。

生涯で数少ない機会であり、それでいて義務やお金がともない、
負担の大きな課題となります。

直面してる負担を見える化してみることはおすすめです。

相続と負担 目前の負担と将来の負担

遺産の相続に絞った場合、相続税の負担が目につきます。

他方で、相続税には、

  • 基礎控除(=3,000万円+法定相続人✕600万円)
  • 非課税財産(生命保険金・墓や仏壇等の祭祀財産など)
  • 配偶者の税額軽減
  • 小規模宅地の特例 etc

と税負担額を軽減できる措置があります。

ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地の特例の適用には
遺産分割協議の成立が必要です。

相続税の申告期限は相続開始より10か月という制約や
金銭一括による納税という制約もあります。

未分割で申告期限を迎えた場合には「3年以内の分割見込書」、
納付の対応には延納の申請も選択肢です。

遺産の分割では財産の評価額や税負担だけでなく、
将来の維持・管理も課題です。

たとえば、農地や山林。

売買の対象にはなりうるものの、流通性は乏しい資産です。

一方で、登記の義務や固定資産税の納税対象であり、
不動産として管理する必要があります。

目前の相続では分割を棚上げすることも可能ですが、
将来に課題を残すことになります。

相続と負担 のど元過ぎれば熱さ忘れる

相続税の申告を終えられると、相続人にとってはようやく安堵
といった実感があるようです。

とはいえ、目前の相続手続きを完了させることを優先すると、
次回の相続に課題を残します。

次回の相続時に相続人が代替わりしている場合には、
さらに課題が増えることにもなります。

課題を将来に先送りする選択は可能ですが、自然には解決しません。

目前の相続での課題を将来に向けてスルーすることも選択肢ですが、
「のど元過ぎれば熱さ忘れる」は金言となります。

 

蛇足
アイキャッチ画像は花火大会会場側で撮影しました。
石川県最大の花火大会は川北町で開催されます。
川北町は金沢市と小松市の中間にあり、人口6千人と
県内最小の自治体です。
車で訪れる方が多いためか、路上駐車禁止のコーンが
道路沿いに並んでいました。

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■林友範税理士事務所

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