田植えを米作りのスタートととらえると残念な理由とは?
季節感は大切にしたいところですが…。
お盆明けには刈り取りでしょうか?
田植えがスタート? カエルの唄が聞こえてくる
4月下旬、雨になるとカエルの唄が聞こえてきます。
私の住んでいる石川県では4月下旬から5月上旬が田植えの時期です。
カエルの唄が聞こえてくるようになると、田植えの始まり
米作りの開始と感じます。
こうした感じ方はあまり異論がでないかもしれませんが、
ひょっとすると残念なとらえ方なのかもしれません。
米作りだけでなく、発想の応用でのつまづきもあるからです。
田植えがスタート? スタートはどこ?
メディアの刷り込みかもしれませんが、米作りというと、
- 田植えでスタートして、
- 稲刈りでゴールとなり、
- 店頭に並んだ新米でエピローグ
ととらえがちです。
毎年繰り返される報道を真に受けていると、
上記の展開に疑問をもたなくなります。
私は地方在住ですが、米作りの経験はないので、
田んぼだけをみているとメディア=実態・全体と
とらえがちになります。
実情は大きく異なるようです。
米作りをされている方の動画をみることがあります。
(YouTube「林さんちのゆかいな米作り」)
動画の投稿をみていると田植え以前からの米作りが
スタートしていることがわかります。
米(稲)だけをとりあげても田植え以前の準備があります。
- 作付け計画の作成
- 種籾の発注
- 種籾の発芽から苗作り
- 水田の整備(畔(あぜ)塗り、荒起こしなど)
上記以外にも
- 機械(トラクター・田植え機)の整備
- 地主さんとの交渉
といった準備も必要なようです。
田植え=米作りのスタートととらえると
実情を取り違えることになります。
田植えがスタート? ギャップはスタート
田植え=米作りのスタートととらえる残念さは、
自分の専門バカぶりとも重なりそうです。
毎年2月16日から確定申告の「受付」が始まります。
確定申告の対象となるのは、前年1月1日から12月31日の
お金のやりとりです。
年明け後は書類やデータ上の処理はできてても、
建設的な対応はとれません。
節税や資産の形成につながる選択肢は年内にしかとれないからです。
言い換えると、確定申告の「受付」をスタートととらえると
後手にまわるしかありません。
私は税理士なので上記のような誤解には敏感になります。
その一方で、自分の専門分野以外、たとえば米作りでは
プロセス全体をとらえていないと実感させられます。
仕事上のコミュニケーションのギャップでは、
ゴールよりもスタートのとらえ方のズレが大きいかもしれません。
決算月や申告期限までの時期をスタートと誤解されないように
発信が必要になります。
蛇足
ようやく田植えの時期かと思っていましたが、
4月末で1年の1/3が過ぎようとしています。
新米が店頭に並ぶ8月末なら1年の2/3が経過します。
1年は長いようでいて、案外短いかもと実感します。
蛇足2
記事で紹介した動画の投稿者(株式会社林農産)と
私は同姓ですが、親族ではありません。
石川県加賀地方では林姓はよくみられる姓です。
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