コンピューターは安くなったが お金と時間をかける
ちょっと振り返ってみます。
Raspberry Pi(ラズペリーパイ)とアップルパイ
コンピューターは安くなった 昔々のボーナスの行き先
今をさかのぼること30年ほど前、コンピューターは高級品でした。
(さらに以前なら、「パーソナル」なコンピューターは考慮外でした)
会社に勤めている方では、ボーナスを注ぎ込んで買ったという話を聞いたこともあります。
大雑把にとらえるなら、中古車1台を買うほどの印象です。
それでいてインターネットが普及する以前の時代ですので、コンピューターはスタンドアロンで使っていたわけです。
Windows 95 の登場以降、アメリカのパソコンメーカーやその後の台湾のメーカーなどが相次いで低価格のパソコンを投入してきたので、コンピューターの値段は劇的に下がりました。
それでも、私が初めて買った自分専用のパソコンは、約20年前にソーテックが20万円ほどで売っていたノートパソコンでした。
中古車とは比べられませんが、海外旅行に行けるほどかなという印象だった記憶はあります。
1台のパソコンを買うために相当の時間を逡巡した覚えがあります。
私が初めてパソコンを買ったときには、インターネットへの接続はしていましたが、「ダイヤルアップ接続」で細々とテキスト情報を中心に扱っていました。
コンピューターは安くなった 現在では1万円代でも
2020年(令和2年)現在では、エントリークラス(入門・初心者)のノートパソコンは3万円台でも入手可能です。
そうしたノートパソコンでも、カメラ・マイク・無線 LAN は搭載されています。
(言うまでもなく、キーボードやパッドも搭載しています)
エントリークラスのパソコンは、ミドルクラスのスマホと同等の値段といったところです。
パソコンの使い方もスタンドアロンという可能性はありません。
インターネットに接続してのオンラインやクラウドサービスを利用するための端末装置の機能がより顕著になっています。
安くなり、高性能にはなりました。
だからと言って、一人で複数台必要というわけでもありません。
スマホや通信費用を想定した維持費を考慮しても、コンピューターをめぐる情報処理の金額は劇的な低下をしているといえます。
さらに極端なケースでは、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)のように本体が数千円、周辺機器込みでも1万円代でコンピューターが使える状況です。
(余談ですが、Raspberryの「p」をよく忘れそうになります)
仕事用としてラズペリーパイを使用し続けることは困難かもしれませんが、サクッとコンピュータを使い始めるなら容易な金額です。
コンピューターは安くなったが お金と時間をかける
コンピューターを利用するコストは、劇的に下がりました。
それでいて、コロナ禍ではオンライン申請やリモートワークでは、 支障が出ていたわけです。
原因は、コンピュータ(パソコン)や通信のコストでないということは明白です。
個人や零細な事業者では、経営に余裕がなく、IT導入が遅れていることが指摘されています。
一見すると、モノワカリのよさそうなお話です。
しかし、時には突き放した視点も問題を捉えるのに有効です。
パソコンやスマホなどの数万円のコストですら賄えない事業者は稀です。
事務や経理処理のやり方を更新しなかったのは、 生産性を上げる理由がなかったからかもしれません。
より露骨に表現すると、人件費を抑えて経営できる環境だったから、情報機器の導入や更新が不要だったともいえます。
(あるいは、家族経営でコストを深刻に考えずにできたのかもしれません)
コロナ禍とは別に、オンラインでの手続きや申請は今後も増えます。
パソコンやスマホの利用、オンラインサービスの活用はボーナスや融資がなければできない対象(投資)ではありません。
ITへのお金と時間をかけるタイミングとして、2020年(令和2年)コロナ禍はきっかけになります。
蛇足
現在では、ボーナスをはたいて買う物って何でしょうか?
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