学習・スキルアップの禁句とは?
簿記の学習に時間がかかった理由とは?
自分が解説する側の立場になると、欠けているものがみえます。
欠けているものがわかっていれば犠牲者にならずに済みます。
学習の禁句 減価償却費で感動したか!?
税理士の商売道具といえば、
- パソコン
- 会計ソフト
- 税務申告ソフト
- バッジ(笑)
といったモノ・ハードを連想しがちですが、
- 複式簿記
- 税法の知識
といったソフト面がより重要です。
複式簿記の習得は税理士を名乗る以上避けられません。
とはいえ、私は複式簿記の習得では落第生でした。
学習意欲はそれなりにありました。
理解力も悪くはないと思います。
それでも学習が停滞した理由があります。
学習時の「感動」が欠けていたことです。
たとえば、減価償却費を計上する仕訳。
- (借方)減価償却費 100 (貸方)減価償却費累計額 100
上記の仕訳は固定資産を毎期費用として計上する
典型的な会計処理です。
パターン化できる処理とはいえ、どう反応するか?
といった態度は大きな分かれ目です。
学習の禁句 学習は未知との遭遇
簿記の知識がない方にとっては、減価償却費の仕訳は「?」だと思います。
学習を始められたばかりの方や実務に携わり始めた方にとっては、
- お金の支出がみられないのに、どうして経費の処理なのか?
- どうして固定資産はすぐに費用にならないのか?
- 減価償却累計額って何? etc.
と不安になるはずです。
私が残念な簿記学習者だったのは、
- 「この処理を覚えておけばいいんでしょ」
といった具合で、
- 処理の上っ面をなぞりさえすればいい
- パターンさえ知っていればOK
と舐めた態度をとっていたことでした。
直感的には、お金の支出と経費の計上が結びついています。
減価償却費の仕訳をみれば、首をかしげるはずです。
不安や疑問をもっていれば、
- 発生主義
- 期間損益計算
- 費用収益対応の原則
といった仕訳の仕組みの理解につながります。
言い換えると、仕訳をテキトーに暗記するのではなく、
未知の世界に入ったことに「感動」していれば、
- 複式簿記の仕組みや目的
- 会計の原則
といった大きなテーマに出会いやすかったはずです。
「感動」という表現は大袈裟な印象かもしれませんが、
大人になるにつれて欠けていきます。
インパクトの欠けた学習を機械的に繰り返しても、
成果は期待できません。
学習の禁句 ちょっとした一歩?
学習の初期段階で成果を感じられることは多くありません。
仕方ないことですが、だからこそ「驚く」ことがおすすめです。
成果がちょっとした一歩にすぎないという「謙虚」さと、
- !!!
- どやどやどや!
という「感動」は矛盾しません。
たとえば、Pythonでのプログラミング。
ウェブからリスペクトして、ちょっとアレンジしただけでも
それまで知らなかった世界に出会えます。
次の段階へ進むために学習も成果も期待したいところですが、
ちょっとした一歩での「感動」が優先です。
蛇足
本文で紹介したプログラミングの処理は
- プログラミング言語Pythonにより
- ライブラリ「gTTS」を使って
- テキストを音声化する処理を
- Google Colaboratoryで行い
- mp3ファイルを出力する
といった内容です。
とりたてて気の利いたアレンジはしていません。
それでも「感動」は味わえます。
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