司法書士事務所で相続税申告スタート!?
どこに・どんな・どれくらいの土地がある?
「狐につままれる」という表現があります。
相続開始後に想定外のことを第三者から知らされると、
不安が大きくなるかもしれません。
相続対策や生前整理とガチッと構えるよりも
不安を減らす確認がおすすめです。
つままれ相続 税負担の宣告?
真冬の申告の相談会場で「支払調書」を持参された方が、
税理士から自営業者であることを告げられることがあります。
(支払主から確定申告の資料もらいました!?)
給与所得者のはずが、個人事業主になっている
と告げられ呆然とされる状況です。
給与所得者か外注を受ける個人事業主かといった
よくある問題ですが、当人には驚く事態です。
「狐につままれる」といった税金での呆然とする事態は
相続税でも起こります。
相続にともなう不動産の登記の際です。
相続開始以降の手続きの一環として登記をするため
司法書士事務所を訪れた際に相続税の申告を指摘される
ということがあります。
登記の負担だけでなく、相続「税」負担も重なることで、
不安が高まります。
つままれ相続 ザックリがピンとこない?
所得税、個人事業主の事業所得であれば、
- (収入-経費)=利益≒所得
- (所得-所得控除)✕税率=所得税
とザックリと計算ができます。
税率が所得が増加することに大きくなりますが、
おおよその税負担はみえてきます。
相続税は所得税と仕組みも違えば、申告の経験も乏しいので、
ザックリともピンともこない税目です。
それでも直感的な把握をするため、
- (相続財産「評価」額-基礎控除)✕税率=相続税
- 基礎控除=3,000万円+(法定相続人✕600万円)
といった理解はとっかかりとなります。
- 相続財産「評価」額>基礎控除 → 税負担アリ
と相続税への対応がみえてきます。
シンプルな展開ですが、登記直前に判明する背景には、
- 相続税に関わる財産の「評価」
といった専門的でわかりにくい仕組みだけでなく、
- 相続する不動産(土地)のことを知らない
といった可能性もあります。
土地の評価は「路線価方式」と「倍率方式」と分かれており、
詳細な検討は専門性が必要です。
一方で、生活との関連が薄く、収益の見込みのない、
- 農地(田・畑)
- 山林
といった土地は相続税負担とのつながりも薄く感じるためか、
認識の外に置かれがちです。
ザックリとした計算も、ちょっとした計算もピンとこない
といった状況になりがちです。
つままれ相続 数字と現物の確認
相続税の計算では「評価」額を算出する必要があります。
専門的な内容ですので、とっつきにくい印象です。
一方で、土地については、
- どこに
- どのような状態で
- どれくらいの面積が
存在しているかは確認できます。
固定資産税の「課税明細書」、可能であれば「名寄帳」を入手して
相続対象の土地の確認をしておくことがおすすめです。
相続には相続税といった比較的相続直後の負担だけでなく、
相続後には登記・所有・管理といった負担もあります。
売却・賃貸、国庫帰属といった選択肢もがありますが、
必ずしも実現可能とは言い切れません。
「狐につままれる」事態を防ぐだけであれば困難ではありません。
早めの対策がおすすめです。
蛇足
相続税は一生の間に関わる可能性が少ない税目です。
知識や理解が断片的な上に誤解と未更新が重なり、
不安と混乱に拍車をかけています。
もちはもち屋、税金は税理士にご相談がおすすめです。
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