理解とショートカット 直感も大切に
バランスがキモです。
理解とショートカット どちらも大事
何かを理解しようとするときに、人によっていろいろな順序やスタイルがあります。
理詰めや演繹的な理解の好きな方。
あるいは形から入る方、といろいろあるわけです。
理詰めでの理解は、体系的で網羅性があり、完成された印象です。
その一方で、理詰めでの理解は抽象的でイメージしづらく、とっつきが悪いこともあります。
理詰めでの理解を重視するあまり、苦手意識が先行してしまって、先に進めなくなる可能性もあります。
また、理解の過程を重視するあまり、瞬時の即応性に欠ける可能性もあります。
形から入るというスタイルでは、全体の見通しが立てやすく、感覚的に一挙に理解できます。
体系だった理解よりも、ショートカットで必要な処理を済ませる即効性も期待できます。
ただし、仕組みや原理原則を十分理解していないので、応用や拡張性に不安を残します。
理解とショートカット どちらが先か
理解とショートカットどちらを先にすべきかという問題は、それほど重要ではありません。
充分な理解があったとしても、処理の即応性にかけていれば 、成果を逃す可能性があります。
形から入るショートカットをうまく利用できていても、状況の変化に対応できなければ、対応は頓挫してしまいます。
有名な形から入るショートカットの例として、「キ・ハ・ジ」があります。
距離・速さ・時間の関係を簡潔にまとめています。
(距離=速さ×時間、速さ=距離÷時間、時間=距離÷速さ、本稿の写真左図参照)
通常は、ショートカットで距離や速さや時間を早く処理できればいいわけです。
ところが、行きは時速40 km、 帰りが時速60 km で往復した場合の平均速度を求めるときには、この「キ・ハ・ジ」のショートカットはうまく機能しません。
距離・速さ・時間の関係に立ち返って、式をたてて計算をする必要があります。
(正解は時速48㎞)
理解とショートカットのバランスが大切になります。
理解とショートカット 直感を大切にする
理詰めの理解でも、ショートカットを利用するにしても、直感は共通して 大切にしたいところです。
直感はイメージともいえます。
人によって対象にどういうイメージを抱くかは、それぞれ異なります。
他の方の理解の過程や、ショートカットが自分にも合う可能性もあります。
そうではなくテキストや他の方とは違ったイメージでの理解やショートカットでも、自分にとってプラスに働くなら、そうしたイメージは大切に使いたいところです。
(理解の道は一本じゃない 退職給付会計の場合)
蛇足
直感的なイメージは、品行方正とは限りません。
わざわざ公表する必要はありません(笑)。
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