インスパイアとは 石川県の笹寿司と東京の電機メーカー

日立ではありません(笑)。

インスパイアとは ボーっと生きていては巡り合えない

どこかで聞いたことがあるけど、いまいち馴染みのないことばに「インスパイア(inspire)」があります。

ことばの意味は、人に影響を与えて行動を奮い立たせる・刺激を与えるといったところです。
なんらかのきっかけや発言が、天啓(てんけい)のようにして、それまでとは異なる行動に駆り立てるイメージがあります。

魅力的なことばですが、見逃しがちな点があります。

誰かにインスパイアする何かは、インスパイアされた方だけが見たり聞いたりしているわけではないことです。

何かを求めていたり、試行錯誤をして緊張しているからこそ、インスパイアにつながるはずです。

ボーっと生きていては巡り合えない機会がインスパイアです。

インスパイアとは 石川県の笹寿司と東京の電機メーカー

石川県にも誰もが知る定番のお店や商品があります。

その一つが「笹寿し」。「芝寿し(金沢市)」の定番商品です。
(その他にもお弁当などテイクアウト商品が多々あります)

地元石川県では知られていますが、芝寿しの「芝」は電機メーカー「東芝」に由来しています。
(東芝は創業期の地である東京・芝浦に由来します)

芝寿しと東芝に資本関係はありません(たぶん)。

芝寿しの創業者(2020年現在は3代目社長)は、かつて東芝の炊飯器などを販売していました。
電気炊飯器での実演販売を行うなか、実演によって大量にあまったご飯の処置に苦慮されていたそうです。
そうしたご飯で押し寿司をつくり、さらに笹餅をヒントにして商品化したものが「笹寿し」となったそうです。
現在は、北陸だけではなく、関東やオンラインショップでも販売されています。

絵に描いたようなサクセスストーリーです。

そうしたサクセスストーリーとは別に、想像を忘れがちな点があります。

たとえば、炊飯器の実演販売をしていた事業者が芝寿しの創業者以外にもいたのではないかという視点です。
言い換えると、炊飯器実演→ご飯余り→どうしようかといった問題を抱えていた方が皆無であったと言い切れません。
押し寿司や笹餅も画期的な食品ではなかったわけです。

インスパイアを実感するには、それ以前の問題意識や試行錯誤が不可欠とわかります。

インスパイアとは 実家の親と笹寿司

私の実家は石川県加賀地方ですが、秋祭りのときには家庭で笹寿司を作る習慣があります。

2020年(令和2年)はコロナ禍で秋祭りの催しは見送られましたが、実家では例連通り笹寿司がつくられました(本記事冒頭写真)。
実家近くで笹を採り、押し寿司を作るわけです。
(魚の切り身は地元の鮮魚店で祭りの寿司用に取り扱われています)

寿司飯の下の中身は、実家では鮭と鯖。
(シイラやレンコン・油揚げを使う家庭もあるようです)

インスパイアは感じませんが、ボーっと秋を実感します。

 

蛇足
石川県には柿の葉寿司もあります。

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