手書きじゃだめなのか? 紙だけに限定しない

是々非々(ぜぜひひ)を探ってみます。

手書きじゃだめなのか 効率性では

2020年(令和2年)のコロナ禍は、リモートワークの推進とその障害を表面化させました。

リモートワークの障害として取り上げらている対象が、紙書類重視・ハンコ重視といったところです。

また、コロナウイルス検査の資料をファクスで収集して、あらためて入力作業をすることも問題視されました。

ファクスという通信手段が、今となっては利便性よりも非効率の象徴として認識されたわけです。

ファクスは紙だけでなく、手書きとも相性が良いこともあり、利用が続いているともいえます。

とはいえ、メールにファイルを添付すれば容易であるデータの利用が、ファクスの残存で妨げられたわけです。

ファクス伝達される情報が手書きとは限りませんが、情報の発信元と受信先で円滑なデータの利用が困難になるという点では、手書きのマイナスイメージは払拭できません。

手書きじゃだめなのか 手書きというおもてなし

手書をなんとか擁護してみましょう。
(そうじゃないと、この記事がここで終了してしまいます(笑))

かつて、とある会社で短期の仕事に従事していました。

私のメインの業務は外国語文献などを使っての資料作成だったのですが、その会社はイベント企画・運営がメイン業務でした。

とある名士のパーティーの運営も受注していました。
担当のディレクターが、日程など夜遅くまで確認していたところ、机の前で蒼白な顔で立ち尽くしていました。
私が怪訝に思い、様子を見に行ったところ机の上には、パーティー招待客への宛名が記された紙が置かれていました。
名士が招待するお客様なので著名な方々のお名前が見られたのですが、確かに蒼白な顔になる理由がありました。

字がヘタすぎる・・・

著名な書道家の弟子の方が書かれた手書きの宛名の字が、私から見てもヘタ・・・でした(笑)。

素敵なフォントや印刷技術が発展している現在でも、というよりだからこそ、手書きによる特別な演出は違いを引き立たせます。

わざわざ手書きで記すからこそ、特別な扱い(おもてなし)となるわけです。

結局、ヘタ文字事件は担当ディレクターが自筆することで乗り切りました(笑)。
(もの凄い形相で筆をとっていましたが)

手書きじゃだめなのか ビデオ会議で復活も

手書きは、データの効率化では足枷になります。

特別な演出としては、手書きには効果があります。

なんだか極端な話で、手書きの肩身の狭さは変わらない印象です。

オンラインの時代では、やはり手書きは無用なのかとも思われがちです。

とはいえ、ビデオ会議のサービスでは手書きの機能もあります。

双方向性かつ即興性のビデオ会議では、あらかじめ準備していた資料だけでは理解に限界があります。

手書きの媒体を紙だけでなく、ウェブに拡張してみると、理解や即興性を深められる手書きの魅力もあります。

 

蛇足
字がヘタでのトラブルが、試験の採点以外でありうることも印象深いトラブルでした。

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