持続化給付金と協力金の違いに注意する 石川県の場合

対策の趣旨よりも、運営方法の違いでの注意が必要です。


似て非なる。

給付金と協力金 方向性より申請での違いが問題

コロナウイルス感染拡大による経済対策の一環として、政府が持続化給付金を打ち出し、地方(本記事では石川県)は協力金がを中小企業や個人事業主に示しています。
(「石川県新型コロナウイルス感染拡大防止協力金」中小企業50万円、個人事業主20万円)
緊急事態宣言以前より売上が減少している状況下で資金繰りは逼迫していきます。
給付金も協力金も事業活動のための資金調達の一環としては、共通しています。

ただし、給付金と協力金には違いもあるので、申請には注意が必要です。
持続化給付金には、下記を参考にしてください。
(持続化給付金 準備と注意点)

給付金と協力金 申請は別々

まず所管している組織が異なります。
給付金は経済産業省、協力金は石川県となります。
所管が異なることで、申請の対象者や、申請のための期間、提出書類が異なります。
ポイントは、給付金と協力金ではまったく別の手続きのため、申請の処理を別々に行う必要があります。

まず申請の対象者が給付金と協力金では異なります。
給付金が、コロナウイルス騒動での売上減少を受けた事業者に広く適用されるのに対して、協力金は石川県の休業要請に応じた中小企業や個人事業主が対象です。
このため、申請できる対象が給付金より細かく設定されています。
給付金が対象とはしてない風俗業なども申請可能となっている点も違います。
また、協力金の申請では給付金と異なり、2020年(令和2年)1月以降の営業活動をしていた場合に対象となります。

さらに、申請のための期間が、給付金が2021年(令和3年)1月15日までに対して、協力金は2020年(令和2年)6月1日と短期間となっているので注意が必要です。

また、申請のための提出書類が、給付金に比べて協力金の方が多いので書類の作成に時間がかかるかもしれません。
以下は、協力金の申請書類の留意点です。
・誓約書:所在地・名称・代表者名は自署が必要です。
・確定申告書または令和2年1月以降の直近の経理簿:給付金と異なり、いずれか一方が必要とされています。
・施設の写真
・営業の許可の写し(飲食店営業許可など)
・申請対象が「大学・学習塾」・「商業施設」では床面積がわかる資料(登記簿謄本や賃貸借契約書の写し)
・「休業等の状況がわかる書類」:具体的な様式はありませんが、休業を告知していることがわかるもののようです。
・役員等名簿
・チェックリスト:申請書類一式と必ず一緒に提出と指示されています。

郵送またはオンラインでの受付ということにはなっていますが、協力金のオンライン申請は現時点(2020年5月5日)では準備中なので、今後確認を取る必要があります。 

2020.5.17追記
協力金の申請もオンライン受付が始まりました(こちら)。
添付用のデータが1ファイルあたり4M までや、30分以内に入力して申請といった制約があるようです。

給付金の申請とは異なり、協力金の申請では協力の表明をした事業者の対象施設名(屋号等)を石川県のホームページで公表することが表明されています。

給付金と協力金 緊急事態宣言解除後も視野に

給付金と協力金は、コロナウイルス騒動による経済活動の停滞のための経済対策です。
緊急時の一時的な措置として、給付金も協力金も使う必要に迫られています。
その一方で、緊急事態宣言解除後も事業活動を続ける上では、資金の見通しを立てる必要があります。

給付金や協力金と並行して、直近の資金繰りとともに、 緊急事態宣言解除後の対応策と資金繰りが必要になります。

 

蛇足
給付金の申請にチェックリストは不要でしたが、申請のトラブル回避には必要かもしれません。

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