保有している株式がMBOの対象になりました どうすればいいのか?
通常の売買取引との違いが手続きにもありえます。
保有者には期間限定・想定外のイベントです。
保有株式MBO 対応を迫られる株主
上場している株式会社での「MBO」が増えています。
MBOとは、
- Management Buyoutの略で
- 経営陣が既存株主から株式を買い取る
といった経営手法です。
企業の経営陣といった内部側での経営判断です。
(「MBO メリット デメリット」で検索してみてください)
MBOによる公開買付けが開始されることになった場合、
株主は何をすべきかを確認することがおすすめです。
保有株式MBO 確認対象は?
公開買付けが開始されると株主は、
- 公開買付けに応募する
- 市場で売却する
といった選択をすることになります。
公開買付けに応募する場合には以下を確認します。
- 買付け価格
- 買付け期間
- 公開買付代理人
「公開買付代理人」は公開買付けを取り仕切る証券会社です。
公開買付けに応募には、公開買付代理人である証券会社での口座が必要です。
たとえば、カガシー社のMBOの公開買付代理人が能村証券であり、
自分の利用している口座が日光証券の場合に公開買付けに応募するなら、
- 能村証券で新たに口座を開設して
- 日光証券より株式を移管する
といった手続きが必要です。
複雑な取引や手続きではありませんが、留意したいのはマイナンバーです。
2016年1月以降、証券会社で口座を開設する場合には、
マイナンバーを示す必要があります。
ハンコや車の免許証だけでは口座開設の手続きは完了しません。
保有株式MBO ゴールはやっぱりアレ!
「お金 マイナンバー」とくると、「税金」が連想できます(よね?)。
株主が公開買付けに応募した後では、「譲渡所得」の発生が予想できます。
税金の負担とは別にして、手続きでは
- 「一般口座」
- 「特定口座」
と証券会社で利用している口座により違いが生じます。
一般口座であれば確定申告が必要です。
特定口座を利用しているのであれば、
- 源泉徴収あり → 確定申告不要 or 確定申告
- 源泉徴収なし → 確定申告
と選択の幅が広がります。
利用している証券口座の種類を把握しておくことで、
確定申告での不安を減らす対応にもつながります。
上記のような確認は面倒くさい印象です。
とはいえ、税金の手続きをほったらかしにしておくと、
記憶が薄くなったころにもっと面倒くさいことになります(笑)。
早め・その都度の対応がおすすめです。
蛇足
私の住んでいる石川県の企業でMBOを選択するケースが続いています。
・スペースバリューホールディングス(2022年3月上場廃止)
・アイ・オー・データ(2022年3月公開買付け成立)
・コマニー(2022年5月公開買付け開始)
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