消費税のシミュレーションのデータがありますか?

考えたくないなー、というテーマかもしれません(笑)。

ガッツリ取り組む前の準備にご一読ください。

消費税と経営分析 とりあえず対象?

どんな商売をやっても税金はつきものです。

スタートアップ期であれば、「税金」といっても

  • 所得税
  • 法人税

といった税目がパッと思い当たるはずです。

「消費税」の納税負担は後回しとも言えます。

多額の設備投資を要する場合や、事業規模の大きな法人でなければ、
創業時には消費税の納税は想定外です。

また、売上高が例年1000万円にとどかない場合であれば、
「課税事業者」という想定も不要です。

一方、2023年(令和5年)からの消費税インボイス制度では、

  • 事業規模に関わりなく
  • 取引相手次第で
  • 課税事業者となる

といった可能性が強まります。

また、インボイス制度の開始とは関係が無くとも
課税事業者になることもあります。

言い換えると、

  • 消費税の納税負担をシミュレーションする

といった対象事業者が増えます。

消費税と経営分析 シミュレーションとは?

消費税の課税事業者となる場合、法人であれ個人であれ、

  • 本則課税
  • 簡易課税

といった選択が可能です。

簡易課税は課税売上高5000万円以下の場合のみ選択可能です。

ただし、条件を満たしていれば選択は任意です。

気前の良い仕組みともいえますが、選択と納税の責任はセットです。

有利な選択をシミュレーションする余地が出てきます。

インボイス制度では「2割特例」となる措置も加わります。

ただし、「2割特例」は3年間の時限的措置です。

また、売上高だけに注目して安易に簡易課税を選択する
ということはおすすめできません。
 (消費税の簡易課税選択を売上高だけで決めない!)

概算額とはいっても納税負担である以上、
数字(金額)での算出がおすすめです。

消費税と経営分析 データがありますか?

本則課税であれ、簡易課税であれシミュレーションには
データが必要です。

根拠となるデータは経営分析のデータとも重なる
会計データです。

本則課税は以下の式を参考にします。

  • 納税額=(受け取った消費税)-(支払った消費税)

「受け取った消費税」では、売上が対象です。
 (資産の売却なども対象ですが割愛)

「支払った消費税」は、

  • 給与・役員報酬
  • 社会保険料
  • 保険料
  • 減価償却費
  • 租税公課
  • 支払利息 etc.

といった経費以外が対象です。
 (設備投資などの固定資産の購入は割愛)

簡易課税であれば売上高と「事業区分」がわかっていれば、
シミュレーションは可能です。

とはいえ、落とし穴があります。

事業区分が2種以上に渡っている場合です。

複数のみなし仕入率を考慮する可能性が出てきます。

売上高の金額だけでなく、事業区分ごとの売上高が無視できません。

経営分析というと必要性を感じにくいかもしれません。

消費税の納税シミュレーションといえばグッと身近になります。

根拠となるデータは同じでも、扱う印象はガラッと変わります。

消費税の納税シミュレーションに応えられるか?
という目線も経理の見直しにつながります。

 

蛇足
雪国の北陸(石川県)といっても3月は春らしさがあります。
車のタイヤ交換をされている方もチラホラ見かけます。
かつて、3月半ばにタイヤ交換を済ませたものの、
3月末に降雪と遠出が重なり再度タイヤ交換(笑)。
それ以来、用心してタイヤ交換は4月です。

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