持続化給付金の不正受給や詐欺を冷めた目でみる理由とは?

不正受給や詐欺の件数・金額には驚かされます。
バレるはずなので…

冷めた目 予想通り!?

2020年(令和2年)からのコロナ禍では想定外の事態に直面しました。

  • 緊急事態宣言
  • リモートワーク
  • イベントの中止や自粛 etc

2019年まではインバウンド需要で上げ潮ムードだったので、
飲食業・観光業などで大打撃になりました。

「持続化給付金」などの各種の政府の支援が早期にとられ、
倒産や廃業の回避に効果がありました。

一方、支援の開始当初から予想されていたのは、

  • 不正受給
  • 詐欺

といったマイナスの効果でした。

残念ながら、そうした予想は的中しています。


(出典:経済産業省)

不正受給額の返還や加算金・延滞金を納付しない不正受給者には
「不正受給認定者」として氏名を公表されています。

冷めた目 自主か?、ペナルティか?

2022年6月現在、「持続化給付金」のサイトは皮肉な装いで
リニューアルされています。

不正受給及び自主返還についてのアナウンスです。

どういったことが不正受給と判断されるかの基準が示されています。

持続化給付金の受給要件がシンプルだっただけに、
不正受給の要件も簡潔です。

返還金額は不正受給額だけではなく、

  • (不正受給額+年3%の延滞金)×1.2=返還額

と軽くありません。

不正受給と認定され、返還にも応じない場合には
氏名の公表となるようです。

不正受給の基準やペナルティが示されることに合わせて、
自主返還のアナウンスもあります。
(自主返還の専用サイトは、こちら)

自主返還は、下記のコールセンターから受け付けています。
(オンライン窓口は無いようです)

自主返還も続々進んでいます。

冷めた目 手を出さない理由

自主返還のサイトには「外部通報」の窓口も設置されています。

情報の秘密保持の理由からか、オンラインでの受付です。

持続化給付金の不正受給や詐欺の発生には驚きません。

給付金の受給の要件や提出書類がシンプルだっただけに、
不正受給や詐欺は想定できました。

私が給付金の不正受給や詐欺の報道をみて意外性を感じたのは、
バレないと思っている受給者がいることでした。

給付金の受給要件がコロナ禍による売上の減少でした。

見方を変えれば、売上の記帳や経理状態にちょっと踏み込むと
ボロが出ることが予想できるはずです。

事業の経理や申告と真っ当に向き合っている方であれば、
不正受給や詐欺を冷めた目でみる理由は言うまでもありません。

 

蛇足
不正受給の自主返還サイトで親切な仕組みが導入されているのは、
告知内容と対照的で皮肉な印象です。

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