融通手形 なにが禁断か
ダークサイドに落っこちないように。
1融通手形 そもそも
2融通手形 なにを融通
3融通手形 予告詐欺にも
融通手形 そもそも
かつて「ナニワ金融道」などでは活躍していた手形ですが、現在ではマイナーな存在です。
手形のやりとりをするトラブルや管理の問題もあり、かつてほどの存在感はありません。
現在では設備業など業界で比較的大きい金額の取引の際に「電子記録債権(でんさい)」が使われています。
とはいえ、手形は決済方法として依然として使用可能です。
手形は取引の際の決済手段の一つです。
振込や現金の受け渡しとは異なり、一定期間後に決済が完了する書面(手形)で決済をします。
小切手との違いは、手形は期日以前に銀行にもっていってもストレートに現金にならず、利息分を差し引かれて現金化されます。
(手形の割引というやつです)
事業活動は資金繰りの連続なので、決済の時間差をつくる手形が事業活動上有効にもなるわけです。
融通手形 なにを融通
手形の振出や受取は、商取引を前提にしています。
しかし、売り手と買い手の間に銀行が介在することで本来の使途とは違う機能もありえます。
融通手形とはそのような本来の手形の使途とは異なる手形の利用形態です。
外見は一般的な手形と同じなのですが、使用する当事者の思惑が問題を起こします。
融通手形は、決済ではなく資金調達を意図した手形の取引です。
手形の振出により、銀行を利用した手形の割引を行うことで銀行より資金を調達するわけです。
融通手形 予告詐欺にも
問題が発生するのは、手形の決済期日です。
もし株式会社Aと株式会社Bがお互いに100万円の手形を振り出し、それぞれが受け取った手形を割り引き支払等に使ってしまい、決済期日に手形決済の預金がなかった場合にトラブルとなります。
融通手形の厄介なのは、決済に支障をきたさなければ明確なトラブルとわからない点にあります。
例えは悪いのですが、スーパーやコンビニで商品を万引きしそうに見えそうでもレジで支払さえすればトラブルにいたらないような状況です。
結果オーライという見方はあります。
しかし、本来の手形取引を逸脱していること、銀行という第三者を巻き込んでいるという点でトラブル発生を予告していると言えます。
手形取引は少なくなってきましたが、資金繰りは事業活動に不可欠です。
融通手形は利用ではなく、何がダークサイドかを知るきっかけになります。
蛇足
会計事務所で初めてチェックライターを見たときに大時代的だな~と思ったことがあります。
今でも買えますが。
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