1つの仕訳で3つ以上の科目を入力する選択肢とは?
振替伝票、諸口、複合を利用する!
わかっているはずのことができないと、もどかしくなります。
「隔靴掻痒」は読めない・書けない熟語かもしれませんが、
実感だけは疑いようもなくできます(笑)。
1つで3つ以上 できるはずなのにもやもや?
簿記も税法も勉強して理解している、わかっているはずなのに
実務でもやもやすることがあります。
仕訳の「入力」です。
取引や処理の仕訳が作成できないのではなく、「入力」ができない
といったときに苛立ちます。
本来効率性を支えるはずの会計ソフトの運用で頓挫するので、
通常の入力以上の負担を感じます。
典型的に処理に詰まる対象は以下の通りです。
- 1つの仕訳で3つ以上の勘定科目がある処理
特殊な仕訳というわけではなく、
- 振込手数料を差し引いた売掛金の入金
- 毎月の給与支払
と定番の処理だったりします。
もやっとしますが、解決策は用意されています。
会計ソフトの「振替伝票」を利用すれば入力できます。
(複合仕訳での混乱をどう防ぐか?)
以上。
1つで3つ以上 入力の選択肢は1つか?
手抜き記事になりかけました(笑)。
残念すぎる上に実務上の運用が書けているので補います。
会計ソフトでの「振替伝票」は、
- 1つの取引を
- 借方と貸方双方の勘定科目・金額・摘要を含めて、
入力できる仕組みとなっています。
現金出納帳や預金出納帳は現金・預金と対になる1つの勘定科目のみを入力します。
振替伝票は貸借双方の科目を入力するので効率性では劣りますが、
複数の勘定科目を1箇所に集約できる利点があります。
たとえば、給与仕訳。
給与・通勤手当・支払い・源泉所得税や社会保険料と複雑です。
振替伝票を利用すれば、シンプルに入力できます。
「以上」としたいところですが、続きがあります(笑)。
上記のように入力することもできますが、下記のように入力することも可能です。
(弥生会計を使用しています)
貸借いずれかの相手勘定が「複合」といった科目となっています。
入力項目が増えているので一見するとムダに思えます。
どちらで入力しても損益計算や貸借対照表は同じ結果です。
1つで3つ以上 過程の選択肢も検討対象!
会計ソフトにデータを取り込むのであれ、自力で入力するのであれ、
入力で一段落する印象はあります。
一段落はともかく、入力データの確認が欠かせません。
確認の漏れは、ミスの訂正や未処理の検討を放置することになります。
振替伝票での入力も確認対象です。
上記の振替伝票で「複合」を使わなかった場合の通勤手当を確認すると、
勘定科目と摘要が不一致でわかりにくくなっています。
「複合」を使用した場合と表示が異なります。
また、「複合」だけを参照することで取引・処理を一望できます。
効率性を優先して入力する対象もありますが、後工程も考慮する選択もあります。
最終的な決算・申告に対しての結果が同じでも、過程には選択肢があります。
月次決算などの定期的な確認を実行していくために検討がおすすめです。
蛇足
アイキャッチ画像は実家で栽培中のヤーコンです。
葉っぱをみていても、さっぱり何だかわかりません(笑)。
ヤーコンは成長するとサツマイモに似た形となります。
色はベージュです。
蛇足2
もどかしさを表す「隔靴掻痒(かっかそうよう)」
文字サイズが小さいと靴を隔てて痒いところを掻く思いなので、
大きめのサイズで掲載しました(笑)。
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