税理士試験本番での捨てる勇気

勇気といっても気合いや根性だけではありません。
ちょっとだけ計算します。

捨てる勇気 点数からみる特徴

8月は税理士試験の「超」直前期です。

2021年(令和3年)の試験はお盆明けの8月17日からスタートします。

試験を目前に集中して勉強していると、1点でも多く点数を
とりたいという気持ちが強まります。

税理士試験の構成をみてみると、

  • 全問記述式 → 解答に時間を要する
  • 計算問題と理論問題(文章記述)が半々
  • 問題数が多い → 細かい点数の積み上げが必要
  • 競争試験

といった特徴があります。

1問ごとの解答に時間を要する一方で、問題数が多い
という厄介な特徴です。

試験では完答、完全正解を狙いたいものですが、
高いハードルです。

捨てる勇気 2分で1点

幸いなことに税理士試験では満点をとる必要はありません。

60点という合格点を確保すれば合格となります。

言い換えれば、失点を織り込んだ受験が可能です。

失点といっても、自責ミスと計画による発生の違いがあります。

避けたい失点は前者の自責ミスです。

  • 問題の誤読
  • 計算過程の取り違え
  • 電卓処理のミス
  • 書き写し間違え

上記の自責ミスは、普段からの勉強や答練・模試での演習を通じて
予防しているはずです。

失点の分類では、もう一つ計画的な失点もあります。

税理士試験は、どの科目でも120分・100点中60点合格とされています。

時間当たりでの得点でとらえると、「2分で1点」を得点する試験
ともいえます。

税理士試験での問題数の多さを考えると、「2分で1点」という見方は
解答につぎ込める時間の判断基準になります。

たとえば、10分をかけて解答した問題から5点未満の得点(予想)では、
他の問題に使える時間が減り、正答率も高めるしわ寄せがきます。

捨てる勇気 判断のタイミング

税理士試験では、どの問題に何点が配点されているかは不明です。

軽率に行き当たりばったりで問題を捨ててしまうと、
得点できるはずの問題まで落としかねません。

常に完答を狙えるわけではないことを前提に受験するならば、
問題を捨てるタイミングをあらかじめ作ることをおすすめします。

私の場合は以下のタイミングで問題の取捨選択を検討しました。

  • 答案用紙が配られたとき
  • 試験開始直後に全ての問題を確認した後
  • 試験開始1時間後

答案用紙からだけでも問題の量や構成などが予想できます。

試験開始直後に問題文を全て確認すれば、解答の一次的判断が確定します。

試験開始1時間後に、それまでの解答状況と残っている問題から
解答していくための最終的な判断が下せます。

難度が高く、時間制約を強く感じる税理士試験だからこそ
冷静な得点計画、ときには問題を捨てる勇気も必要です。

 

蛇足
試験開始15分前から解答用紙が配られます。
答案用紙の構成から時間配分のシミュレーションが
おすすめです。

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