副業や副収入は魅力か 判断の基準は自分のキャリア
どこに落とし穴があるのか?
副業や副収入は魅力か リスク分散ではある
2020年(令和2年)コロナ禍や働き方改革の影響もあり、副業への注目が集まっています。
コロナ禍という突発的なトラブルだけをみれば 、一時的な収入リスクです。
しかし、コロナ禍による生活スタイルや仕事のスタイルの変化が長期的な変化につながるかもしれません。
高度経済成長も終身雇用も20世紀に終わっています。
ムダをなくして、節約していくのも必要ですが、収入を分散させつつ増やすことも以前より魅力が高まるのは当然です。
副業や副収入は魅力か とある貼紙の記憶
副業や副収入に期待するのは山々ですが、気がかりなことがあります。
多くの方が気にするのは、どの程度収入が得られるかということだと思います。
さらに自信のある方だと、税金の負担を気にされるかもしれません。
収入や税金の不安というのは、楽天的な不安です。
懸念しておくべきは、もっと悲観的な不安です。
かつて、とある食品製造の事業者の自宅兼工場に、弁護士の連絡先を書いた貼紙がされたことがありました。
本業の食品製造が好調のように思われていたので、周囲の人たちは驚いたわけです。
しばらくして伝え聞いたところによると、本業は好調だったが、副業の投資で失敗したということでした。
本業での稼ぎを副業の損失での穴埋めに使ってしまい、資金繰りに行き詰ったということです。
副業や副収入は魅力か リスクの拡散は否
副業や副収入の魅力は、収入を増やしてくれるところにあるわけです。
とはいえ、何事にも落とし穴があります。
上記の食品製造事業者の方の副業は、本業とは関連性がなかったものらしく、また多額の投資を必要としたものだったようです。
仕事には何らかの負担があります。
投資するお金や投入する労力、経験、ノウハウ、キャリアです。
副業や副収入に本業以上のお金を投入したり、これまでのキャリアと縁が無いことに踏み出せば、リスクを分散するというよりは、リスクを拡散して収拾がつかなくなります。
副業や副収入を選択するときには、お金とキャリアという視点や判断の基準が確かです。
どれくらいのお金や時間を投入できるか、これまでのキャリアや経験と関係しているかと考えると、収拾がつかない事態に陥りにくくなります。
そうした自分のキャリアや経験と、あえて分けて副業や副収入を期待するなら、それは転職の機会といえます。
蛇足
副業や副収入を望む方をカモにするような詐欺も徐々に出てくるでしょうね。
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