複数資格の取得は本当に魅力か? 士業のキャリアアップのとらえ方
捕らぬ狸の皮算用?、負け惜しみ?
一時点からではわからないこともあります。
本当に魅力? この○○の後は、△△をとる!?
秋は魅力の多い季節です。
- 穏やかな天候
- 豊かな食材
2021年(令和3年)はコロナ禍ではありますが、
第5波が沈静化して旅行需要が急拡大しています。
魅力の多い秋ですが、税理士試験受験中はいまいちパッとしない
もやもや感がありました。
8月に終了した試験の結果発表が12月に控えていたからです。
合格する以前のこの時期には、合格後のキャリアアップ、
- どんな税理士になるか?
- 他の資格を取るべきか?
といった捕らぬ狸の皮算用の堂々巡りでした。
キャリアアップの試行錯誤には正解はありません。
ただし、考え方の違いがはっきりしたこともあります。
本当に魅力? キャリアアップと継続性
税理士資格取得以前、
- 税理士 + 社労士
- 税理士 + 司法書士
- 税理士 + 行政書士
- 税理士 + CFP
という複数の資格を取得されている方を参考対象にしていました。
強力な資格を複数持っていれば、もっと強い!という
強さのインフレバブル的発想です(笑)。
(中学生時代、週刊少年ジャンプは600万部以上売れていた世代です)
税理士は税務サービスにおいて唯一の士業です。
しかし、そうした力は「税務サービスにおいて」
という制約もあります。
人事労務サービスでは社会保険労務士が、
登記では司法書士が各々専門性を発揮します。
うっかりすると、税理士資格の弱点探しをしてしまい
弱点を自力で埋め合わせようとしかねません。
しかし、実際に税理士になってみると、
- 自分の望む専門性
- お客様から期待される要望
- 税制改正などへの対応
- 事務所の運営
- 税理士会への対応
といった課題と次々と向き合うことになります。
上記はあくまで税理士業のみに限っています。
強力な効果を発揮する資格には、その資格を維持や向上
にも気を配る必要があります。
本当に魅力? とりあえず10年後
勉強をする、知識を得る、資格を取ることで
キャリアアップの可能性が高まります。
見落としがちなのは、キャリアアップの「可能性」であって
キャリアアップが自動的に持続するわけではないことです。
キャリアアップは一時点で済むのではなく、
継続して成立させていきます。
複数の資格を取得するのが悪いのではありません。
資格を闇雲に積み上げればキャリアアップが成立する
ということが誤解なのです。
勉強することや資格取得を目指すことには魅力があります。
キャリアアップにつなげるための資格取得や勉強では、
資格を取得した後、10年後を想像してみることがおすすめです。
取得した資格には、継続して
- 仕事
- 勉強
- お金
を投入する必要があります。
目指している資格と継続できるキャリアアップ像とのズレがないかを
確認する方が良さそうです。
蛇足
税理士業だけでも千差万別です。
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