最高でも死角あり? 日本酒の場合
おいしい話だけではありません。
そこは死角です。
1日本酒と現在
2現在の日本酒が最高といえる理由
3最高でも死角がある?
日本酒と現在
だんだん寒くなると日本酒の存在感が増してきます(完全に主観ですが)。
私の住んでいる石川県もおいしい日本酒が多々ありますので、当然と言えます。
また、少々意外ですが、近年は新しく創業されたり復活した日本酒メーカーも県内にあり興味が増します。
海外への輸出量も年々増加傾向です。
とはいえ、日本酒業界全体では厳しい状況が続いています。
業界全体ではピーク時に出荷の3割程です。
飲み会でも「とりあえず」のフレーズに続くのは、ビール・焼酎・ハイボール・カクテル・ノンアル・ウーロン茶で日本酒が登場することはまれです。
(飲み会のメンバーにもよります。私も出席するとある飲み会では、日本酒でスタートです)
現在の日本酒が最高といえる理由
統計上も、実感上も厳しい状況の日本酒ですが、私は現在の日本酒は最高だと思っています。
その理由は、山田錦をはじめとする酒米の生産の充実
生産設備、とくに空調や温度管理設備の充実
出荷後の店舗や家庭での温度管理の充実 などがあげられます。
かつては存在しなかった原材料・生産設備・管理装置が高品質の日本酒を支えています。
「無濾過」や「生原酒」といった日本酒のラベルに書かれたフレーズは、現在の日本酒の水準を端的に表しています。
テレビドラマをきっかけにウイスキーが注目され、ハイボールの存在感が増したように、日本酒が勢いを盛り返すことは潜在的にはあると言えます。
(個人的にはあるに決まってるだろうというところです)
最高でも死角がある?
品質では最高水準を期待できる日本酒ですが、最近は新たな死角が生じているようにも思えます。
日本酒の死角は、アルコール度数です(またまた主観です)。
ウイスキーや焼酎などの蒸留酒はアルコール度数が高くても割って飲みますし、バリエーションも豊富です。
(個人的には割りたくありませんが・・)
別の面からみると、よく飲まれるアルコールはアルコール度数10%未満です。
さらに関税撤廃で急激に値段の下がったワインは、割ることはないもののアルコール度数は12%前後です。
蒸留酒でかつアルコール度数が17%前後の日本酒は、品質というよりアルコール度数で足を引っ張っている印象があります。
環境に適応したものが生き残るという見方を用いるならば、日本酒にとって死角となりそうです。
とはいえ、これまた使い古された文言ですが、ピンチはチャンスととらえるならば、アルコール度数の低い高品質の日本酒の登場は長期低落の日本酒業界を変えるかもしれません。
日本酒は供給と需要、品質と消費者の指向を考える意味でも魅力的な分野です。
蛇足
主観丸出しです。
<ご案内>
■林友範税理士事務所
■災害と税金の情報
■確定申告のご依頼も受付中!