災害発生後の事業者間取引にご注意!
下請法・独禁法違反と情報収集を再確認!
災害発生後は混乱、誤解、便乗が錯綜する可能性あります。
特定の災害だけでなく、事業リスクとしての対応が必要です。
災害と取引 復旧復興は長丁場
2024年(令和6年)1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」では、
能登半島全域で震災に見舞われました。
道路・電気・水道といったインフラへの被害も甚大となりました。
ハード面での復旧作業は続けられていますが時間がかかるようです。
災害救助法・特定非常災害指定・激甚災害指定による法的な措置もあります。
被災者・被災事業者へのソフト面での支援も必要です。
被災事業者については税金・融資などの各種の措置がとられます。
(災害後の資金繰りは借入と流出抑制の両面で!)
とはいえ、長期的な復旧復興では事業者の経済活動が不可欠です。
被災地域の事業者との取引で誤解されないための知識が必要です。
災害と取引 事業間取引にご注意!
地震発生後、経済産業省より被災地域の下請事業者との取引について、
取引上の注意喚起が示されてます。
災害発生後、被災地域の事業者との取引で独禁法や下請法に抵触する
といったトラブルを回避する備えが必要です。
上記の文書でもQ&A形式で参考事例が示されています。
(「令和6年能登半島地震 下請」で検索)
いくつかを紹介します。
震災を口実とした下請事業者への対応は独禁法違反が疑われます。
親事業者が被災したことで取引に支障が出ることもあります。
下請事業者とのやりとりを記録しておくことで残念な行き違いを防ぐ
といった対策となります。
被災者を雇用で支援する際にも留意する点があります。
能登半島地震で最大震度7を記録した志賀町には志賀原子力発電所があります。
震災発生時、原発は稼働していませんでしたが、風評被害も懸念事項です。
震災発生による損害を下請事業者に押し付けることは下請法違反となります。
経済産業省より示された注意喚起は以下の2点に集約できます。
平時でも非常事態でも変わらない対応が親事業者に求められます。
災害からの復旧復興に事業者の経営の継続が不可欠だからこそ、
取引では平時よりも期待される面が強調されます。
災害と取引 状況の変化と情報収集
災害からの復旧復興は長丁場が想定されます。
災害直後や衝撃的な報道内容は印象に残ります。
一方で、災害発生直後から短期間は時時刻刻と変化しています。
被災地域でも復旧状況には差が出てきます。
令和6年能登半島地震では「石川県」は被災地域ではあります。
しかし、石川県といっても加賀地方中央部以南(金沢駅以南)では
地震による影響は生活・業務上はあまりみられません。
災害後の変化していく状況の情報を収集・更新しないと、
根拠の乏しい誤解が生じてしまいます。
事業間取引では下請法や独禁法違反への留意も必要ですが、
災害発生後は情報の収集・更新の重要度が高まります。
蛇足
令和6年能登半島地震では設備に損害が少ない状況でも、
インフラの損傷で事業を休止しているケースがあります。
事業の再開や復旧は一律ではないので注意が必要です。
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