税理士試験 精度ってどの程度?
わが忌まわしい記憶とともに。
1税理士試験 正確性と完全性
2税理士試験 精度の基準
3税理士試験 急がば回れ
税理士試験 正確性と完全性
私にとって税理士試験のなかでも泥沼だったのが、簿記論でした。
泥沼・ブラックホール・無間地獄等々、うんざりする状態が続きました。
複式簿記の構造を理解せず、演習を軽視して中途半端に個別問題のパターンを覚えてしまい状況はさらにこじれました。
税理士試験は、合格点が異様に低い(とされる)ケースもあり、中途半端な点数を模試や答練でとっていても状況のまずさを自分でごまかしてしまいかねません。
競争試験では、問いに対する正確性と合格性が厳しいはずなのですが、あまりにこじれる(苦手意識が強くなる)と基準となる正確性や完全性すら見失ってしまいます。
勉強の成果を確認するための判断の基準を取り戻すことが必要です。
税理士試験 精度の基準
泥沼状態での受験生活をしていましたが、私の懐具合も泥沼でしたので就職活動もしていました。
とある会計事務所に応募した際にペーパー試験がありました。
日商簿記2級の決算問題でした。
問題の難易度としては問題なかったのですが、興味深いことに出題はA4の白紙一枚に貸借対照表のみを記述させるというものでした。
いわゆる簿記一巡という視点では、期首の貸借対照表+当期の当期純利益=期末の貸借対照表となります。
言い換えると、このときの問題は正しい決算処理により損益計算書を作成して、貸借対照表に完全に処理を反映できるかという出題であったといえます。
問題の難易度は、日商簿記3級では易しすぎ、1級では厄介という点からも適切であったと思います。
簿記の決算で必要とされる正確性と完全性を確認するという点で、このときの試験は税理士試験で見失っていた勉強の基準を取り戻すきっかけになりました。
(結局採用には至らなかったのですが、意外な収穫でした)
税理士試験 急がば回れ
出題の範囲が広く競争が厳しい試験ほど、主題者からみてできるはずとされる問題での取りこぼしは差がつきます。
受験者にとって厄介なのは、自分の勉強の成果であるはずの正確性や完全性を見失って、自己欺瞞的に勉強を続けてしまうことです。
使い古されたことばですが、一旦判断の基準をクリアにするためにも取り組む問題を見直すことも有効です。
伝統的な論点なら日商簿記2級の決算問題、新会計基準ならテキストの例題レベルをよどみなく処理できるかといったところです。
泥沼からの脱出は不可能ではありません。
蛇足
もちろん日商簿記3級の問題を参考にするのもありです。
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