紙の資料を受け取ってもExcelに手入力しない!
スマホとExcelで取り込む!
頑張って入力する!、という意気込みを
別のアプローチで活かしてみるおすすめです。
Excelを使うといっても、関数もVBAも不要です。
目次
手入力しない 紙では先に進めない
税理士という仕事上、お客様からのデータ無しでは始まらない
といった状況があります。
問題は「データ」。
データの確かさや適時性といった内容面が最重要ですが、
形式面も無視できません。
たとえば、提供されるデータの形式が「紙」である場合。
参照や閲覧だけならともかく、データとして先に進めません。
パソコンで扱えるように処理する必要があります。
資料を見ながら手入力するという選択もありますが、
- 時間がかかる
- 誤入力の可能性がある
- 入力対象を選別する必要がある etc.
と処理前からゲンナリしてしまいます。
スマホとExcelの機能を使って、紙の資料をExcelに取り組む!
といったアプローチが魅力となります。
手入力しない スマホとExcelで取り込む!
今回取り込み対象としたのは、預貯金口座の一覧です。
手順の概要は以下の通りです。
- スマホで表を撮影・加工して、アップロード
- Excelで画像データとして取り込み
- Excelの機能で加工する
スマホで撮影・加工
対象となる資料をカメラで撮影します。
次にアプリ「Snapseed」で画像を加工します。
加工に使う機能は以下の2つです。
- 「切り抜き」
- 「画像調整」
まず、「切り抜き」。
可能な限り取り込みに必要な範囲に絞ります。
次に「画像調整」で「明るさ」を強めます。
加工後は「エクスポート」して、クラウドストレージにアップロードします。
Excelで画像データとして取り込む
Excelの「データ」タブ→「画像から」を利用して、
アップロードした画像を取り込みます。
ファイルを指定すると、自動的に取り込みが始まります。
「データを挿入」を選択すると、Excelに反映されます。
ここまでの処理で、
- アナログの紙資料がデジタルのデータとして取り込めた!
という成果が確認できます。
手入力しない 加工してデータ利用!
紙資料をExcelに取り込んでしまうと、ホッとします。
とはいえ、取り込み直後は、
- 余分な行や列がある
- 余分なデータが混入している
- 数値なのに数値として扱えない!?
と残念な状態です。
とくに数値のはずのデータが取り扱えないと不便です。
たとえば、下記にようにドラッグしても「合計」が出力されない場合。
Excelの機能で加工
余分な行や列は、該当する行や列をドラッグして、
- 右クリック → 「削除」
で片付きます。
次に余分なデータを片付けます。
表の「口座番号等」列の「/(スラッシュ)」が邪魔です。
「置換」機能を使って処理します。
(ショートカット:Ctrl+H)
置換機能を使って削除を処理するときには、
- 「置換後の文字列」は空欄
として置換します。
次に「請求金額」列を処理します。
まず、金額を右に揃えます。
対象範囲をドラッグして、「ホーム」タブ→「右揃え」です。
しかし、下記の通りデコボコしています。
「半角スペース」が邪魔している可能性があるので、置換で削除します。
「検索文字列」は半角スペース分を反映させておきます。
置換後はスッキリした状態になりました。
それでも、上記の範囲をドラッグしても「合計」が出力されません。
念のため、Excel画面下の「ステータスバー」を右クリックして、
「合計」にチェックが入っているか確認します。
データが「テキスト」のため「数値」として扱われていない
と考えられるので変換します。
とりあえず、処理対象と無関係のセルに「1」を入力します。
- 上記「1」のセルをコピーして、
- 数値に変換したい範囲をドラッグして、
- 右クリック→「形式を指定して貼り付け」に進み、
- 「演算」→「乗算」を選択します。
最期に範囲をドラッグして、「合計」が出力されるか確認します。
お疲れ様でした 😆
上記の処理を一見すると、手入力の方がシンプルじゃないか?
と拒絶反応があるかもしれません。
錯覚です(笑)。
「物は試し」・「してみてよきにつくべし」がおすすめです。
蛇足
上記の試みが成功すると、
- データとして扱える爽快感
- 手入力への忌避感
それぞれが高まります(笑)。
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