税制改正大綱は斜め読み飛ばし読みでOK!
不意打ちは食らわない程度に心の準備
といった割り切りがおすすめ。
出所(でどころ)は政府じゃないんです。
改正大綱 公式のたたき台
「税金 12月」ということばでウェブを検索すると
年末調整がヒットします。
勤務している方の大半が源泉徴収の精算を確定申告ではなく、
年末調整で済ませるので関心が高まるのも無理はありません。
12月には年末調整の他にも注目を集める税金関連の話題があります。
「税制改正大綱(たいこう)」です。
(「大綱」とは根本的な骨組みといった意味です)
毎年12月上旬に発表される税制改正の公式のたたき台です。
公式のたたき台というとへんてこな表現ですが、「大綱」は
- 政府ではなく与党が
- 年明け1月以降の法改正の前段階で
発表している内容です。
税金には必ず裏付けとなる法律があります。
法律の決定は国会でなされます。
「大綱」はそうした国会での税法の改正の前段階で
発表されます。
「大綱」は今後閣議決定、審議を経て法改正となります。
改正大綱 斜め読み飛ばし読みでOK
「大綱」は翌年以降の税制変更のアナウンスなので
無視できません。
とはいえ、がっつり読み込もうとしても、
- 分量が多い!(A4で100枚!)
- 正式な法律ではない
- 改正の前提が不明
という壁があります。
税制改正には必ず特定の政策目的があります。
たとえば、以下の改正。
文言だけをみるとピンときません。
上記の改正大綱の背後には、近年足場設備やドローンを使った節税が
注目されている状況があります。
(節税というより実態は課税の繰り延べ(先送り)です)
改正大綱からはそうした節税を今後封じていく意図があると
読み取れます。
上記のように「大綱」をがっつり読もうとしても、背景の知識や状況を
知らないとちんぷんかんぷんです。
税制改正は重要ですが、斜め読み飛ばし読みで自分と関係しそうなところを
みておくことが優先です。
斜め読み飛ばし読みと並行して、「大綱」で言及されなかったことも
確認しておくことがおすすめです。
たとえば、暦年贈与。
税金業界では、暦年贈与による非課税枠(年間110万円)が廃止か!?
といったことが話題になっていました。
「大綱」では上記の「廃止」の言及はありませんでした。
その一方で、将来の改正への含みをもたせています。
改正大綱 折り合いのつく選択肢を検討
税制改正大綱は、今後の法改正の公式アナウンスです。
法律が改正され、実際に施行されるまでには時間があります。
税金、税法、法律の改正だけが経営や生活の基準ではありませんが、
制度の変更と折り合いのつく選択肢は検討対象です。
「大綱」は斜め読み飛ばし読みでも一読がおすすめです。
蛇足
「大綱」では税理士制度についても言及されています。
税理士登録をしているときに悪さする→登録を抜けて懲戒逃れ、への予防ですね。
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