相続は手続きの負担軽減まで想定する!
税務申告不要でも法定相続情報一覧図は作成
大事な手続きとわかっていても先送りしがちになる
という問題は相続手続きにも当てはまります。
相続開始以降は遺産分割や相続税の申告・納税もありますが、
その他各種の手続きも負担となります。
手続きの負担軽減まで想定しておく必要があります。

手続きも負担 先送りになりがち
税理士は税金の専門家ですが、相談内容が税金限定ではない
といった場面もあります。
とくに「相続」ではその傾向が強まります。
相続税の申告や税負担に関連した相談内容に限らず、
相続全般に及ぶ相談もあります。
相続税の申告が不要な場合でも、相続による手続きは必要です。
相続人であれば手続きが必要なことはわかってはいるものの、
先送りになりがちなケースが目立ちます。
- 期限やペナルティがみえにくい
- これまでに経験がない
- 被相続人と別居して、遠隔地で生活している
- 相続人が高齢の場合、
- 気力が湧かない
- 外出が億劫
- 交通手段がない
- ITが利用できない etc
相続の手続きが相続人に想定外の負担になっていたりします。
手続きも負担 年金にも法定相続情報一覧図
相続の手続きでは被相続人(亡くなった方)と相続人の関係を
書類で示す機会が多々あります。
戸籍や住民票を集めて、手続きごとに提示する必要があります。
複数の相続人がいる、それぞれが離れて生活している場合、
書類上の不備が手続きの妨げになります。
「法定相続情報一覧図」はそうした煩雑さを軽減するうえで
有効なツールと言えます。
戸籍や住民票の確保、一覧図の作成といった準備は必要ですが、
一覧図を作成してしまえば各種の手続きで利用できます。
(「法定相続情報証明制度 法務局」で検索)
一覧図の作成から法務局での手続きといった手間はかかりますが、
相続手続き全体の負担軽減に有効です。
すべての相続手続きで一覧図が有効とは言えませんが、
年金など一覧図が利用できる面が拡大されています。

手続きも負担 手続きの選択肢も大切に!
相続手続きは被相続人や相続人の置かれている状況次第では、
想った以上に負担となることがあります。
被相続人にとってはわかっていたはずの銀行口座などの資産も
相続人には想定外となることがあります。
遺言書の作成に期待したいところですが、これも義務ではありません。
「エンディングノート」は遺言ではありませんが、
形式は柔軟で相続手続きで参考となります。
法定相続情報一覧図の利用は相続人に必須ではありませんが、
手続きの負担軽減には有効です。
相続手続き上の選択肢も大切にする面があります。
蛇足
アイキャッチ画像は事務所側で撮影した紅葉です。
2025年(令和7年)の石川県は10月20日より急速に気温が低下、
半袖から一気にフリースの出番となりました。
秋らしさは感じられるものの、クマの出没は厄介です。
下記は撮影した木の傍にあったクマ注意の看板です。

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