経理の引き継ぎに手こずる理由とは?
マニュアル・チェックリストで乗り切れるか?
大組織では定期的な人事異動や担当者の変更は
珍しくもなく、大勢に影響しません。
一方、中小企業では担当者の引き継ぎはカンタン
とは言えない手こずる課題です。
マニュアルやチェックリストの作成も選択肢ですが、
ツール以外にも着目する点があります。
手こずる引継 属人化に踏み込む
「経理」担当者というと業務内容はわからないまでも、
なんとなく仕事の内容がわかる気がします。
「わかる気がする」という点が落とし穴になります。
大組織であれば分けられているバックオフィス業務を
一手に引き受けていることがあります。
請求、入出金、経費精算、給与計算、会計処理、etc
現在の担当者が担当業務に通じていたためではなく、
- 過去の担当者から引き継いだ
- 担当業務が増え続けた
といった結果が現状だったりもします。
「属人化」は業務ンの効率化や安定性から嫌われますが、
当事者がやむを得ず業務を遂行してきた一面があります。
とはいえ、属人化している経理業務の引継には手こずります。
手こずる引継 ツールの作成と利用の限界とは?
業務の脱・属人化には、
- 業務のマニュアル化
- チェックリストの作成と利用
といったツールの利用が有効とされています。
一見すると納得できそうですが、画にかいたモチかもしれません。
マニュアル化、マニュアルには期待したいのですが、
- 現在の担当者の理解度
- 作成したマニュアルの内容、文量
- 後任の担当者の理解度、経験、実行力
といった問題があります。
チェックリストについても同じことが言えます。
マニュアルやチェックリストは引き継ぎの有効なツールになりますが、
ツール頼みだけでは限界があります。
手こずる引継 改善・アップグレードも!
経理などのバックオフィス業務はイメージはできても、
業務自体は表立ってはいません。
担当者以外からはわかりにくい状態かもしれません。
業務の実行も過去から引き継いだままということもあります。
担当者による改善に期待すればするほど属人化していく
という皮肉もあれば、改善の限界もあります。
外部の視点、税理士のサポートは引き継ぎも援護しますが、
経理業務の改善、アップグレードにもつながります。
経理担当者の引き継ぎを業務の改善のきっかけにしていく
といった選択がおすすめとなります。
蛇足
アイキャッチ画像は「水てまり(柴舟小出 金沢市)」です。
2025年(令和7年)の夏は例年より長いと予想されています。
秋のお菓子も魅力ですが、清涼感に期待する日が続きそうです。
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