租税公課は内容まで確認して処理を着地させる!
経費対象外や家事按分、資産への振替も!

初見ではとっつきにくい印象の勘定科目だけど、
慣れると機械的に処理できる「租税公課」。

とりあえず計上してしまえば処理は完了かもしれません。

落とし穴に気づいていないかもしれないので、ご注意。

租税公課の穴 慣れればカンタン?

会計処理が苦手という方でも「経費」はご存知です。

仕入や通信費、水道光熱費といった経費の具体的な勘定科目も
字面から把握できるものもあります。

理解の難度がグッと上がるのは「減価償却費」。

固定資産の取得価格を耐用年数に渡って経費として計上します。

お金の支出と経費の計上のタイミングがずれるので、
会計の抽象的な処理と言えます。

とはいえ、固定資産がなければお目にかかりません。

「租税公課(そぜいこうか)」は字面からはとっつきにくい経費です。

租税(税金)なのに経費…?

租税公課の穴 対象外・家事按分・振替

租税公課の計上対象は、

  • 固定資産税
  • 収入印紙
  • 自動車税 etc

といったものです。

消費税を税込経理している場合も計上します。

いずれも事業に関連した経費として計上します。

一方で、事業に関連と言っても、

  • 延滞税
  • 加算税
  • 反則金

とったペナルティと関わる税金などは経費計上の対象外です。

固定資産税といっても機械的に全額が経費に計上ではなく、
個人事業であれば「家事按分」が必要です

  • (借方)事業主貸 (貸方)租税公課 個人生活分をマイナス

決算と関連した処理では資産への振替もあります。

決算時点で残っている収入印紙は「貯蔵品」として「資産」に振り替えます

  • (借方)貯蔵品 (貸方)租税公課 手元保管の印紙

印紙は行政サービスでの決済手段として利用するので、
適正に保管しておく必要もあります。

租税公課の穴 余裕がありますか?

租税公課の処理は理解が難しいものではありません。

経費からの振替の処理も決算時に対応すれば問題ありません。

問題はそうした対応を適正に行なう余裕があるかどうか?

決算書・申告書の作成では租税公課の処理だけでなく、
他にも対応すべき処理があります。

難解ではない、わかっているからといって放置しておくと、
申告期限間際や提出後に冷や汗ものかもしれません。

租税公課のタイムリーな帳簿への計上もさることながら、
摘要の入力や補助科目の利用も効率的な処理となります

地味な印象の勘定科目ですが、留意点を見逃さないことがおすすめです。

 

蛇足
私は普段収入印紙を購入することはありませんが、
法務局では決済手段が印紙なので購入しています。
市役所の窓口でもQRコード決算できる時代なのですが、
現金で印紙を購入して、印紙で決済…(; ̄ェ ̄)

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