税金の滞納状況をご存知ですか?
租税滞納状況の公表と対策
租税教室で小中学生に国民の義務は?と問うと、
「納税」は確実に回答されます。
大人でも回答はできるはずです。
できるはずですが…(; ̄ー ̄)
大人のための租税教室の「補講」もおすすめです。
滞納状況 公開情報を確認する!
不安や不吉な雰囲気を放置していて、スカッと解決する
といったうまい話はありません。
たとえば、中高年の健康診断(笑)。
健診の結果、マズイ状況が判明したのであれば、
何らかの手を打つ必要に迫られます。
あるいは税金の滞納。
未納付の税金を放置していても、自然には消滅しません。
「納税の義務」は伊達ではありません。
国税庁より「租税滞納状況の概要」が公表されています。
令和5年度の滞納額全体は以下の通りです。
新規の発生額も整理額も巨額です。
滞納残高をみると、1年で解消していない滞納税額があることもわかります。
発生のトレンドをみると、滞納額は概ね減少の傾向です。
滞納額は税金の約1%であり、ごく一部です。
滞納状況 滞納には続きがある!
滞納税額の全体像をみると、冷静さを取り戻せます。
他方、滞納した税金は減少傾向や徴収税額のごく一部ではあっても
自然には消滅しません。
課税当局もコールセンターを設置して催告をしています。
催告だけでは埒が明かない場合、訴訟による対応もとられています。
「第二次納税義務制度」により形式ではなく、実質的な納税無義務者より
徴収を行うこともあります。
海外に財産を移転しても、租税条約を駆使して徴収が行われています。
「滞納処分逸脱罪」での「告発」もあります。
税金はお金での納付が原則ですが、財産を差し押さえることもあります。
「公売」での代金が徴収に当てられます。
コールセンターからの滞納の「催告」だけでもドキッとしそうですが、
その後のメニューもしっかり揃っています。
滞納状況 時間の有効利用で事前対策!
滞納状況での対応を考えるのは悪手です。
事前対策が最優先です。
課税当局はキャッシュレス納付や「予納ダイレクト」の利用勧めています。
納付の漏れや遅れを防ぐ手段になります。
とはいえ、そうした仕組みの利用は納税者が納税を想定している
という前提がないと機能しません。
所得税や法人税は所得(≒利益)にかかる税金であり、
比較的直感的に予想できます。
ただし、記帳があいまいで不正確、遅れがちではパッとしません。
消費税は所得の計算とは別建てです。
申告期限ギリギリになって納税額に驚く方も少なくありません。
記帳も大切ですが、本則・簡易・2割特例といった選択状況も
理解しておくことがおすすめです。
相続税は申告・納税の機会が最も少ない税目です。
直感的に納税額を想定することは困難です。
反面、申告期限は相続開始から10か月と他の税目より長く、
相続税対策を中長期で図ることもできます。
納税の義務は自然消滅しませんが、申告期限までの時間は有効に使えます。
時間を有効に利用して、有利な選択をすることがおすすめです。
税理士のサポートにも時間は必要です。
蛇足
アイキャッチ画像は石川県小松市で撮影しました。
小松市は歌舞伎「勧進帳」の舞台になっていることから、
ご当地キャラにも歌舞伎が盛り込まれています。
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