消費税は売上高より事業区分に注意!?
税負担も利益も守る会計処理がおすすめ!
税金の基本的な仕組みは変化していないはずなのに、
注目度が変化することがあります。
消費税での「売上高」と「事業区分」もその例です。
守りの固め方を再確認がおすすめです。

玉子と佃煮のバランスも大切
事業区分 薄くなった1,000万円の存在感
税金で「壁」と言えば、「103万円」の壁が知られています。
「収入」が103万円を超えると「所得税」の負担が発生する
ということを壁という障害にたとえています。
消費税では「1,000万円」が課税事業者になるかどうか、
税負担の壁として知られています。
免税事業者と課税事業者の分岐点である売上高1,000万円は
消費税制度で関心の高い金額でした。
2,023年(令和5年)の消費税のインボイス制度開始以降。
免税規模であっても課税事業者を選択するケースが増加しました。
「1,000万円」はかつてほど存在感がなくなったとも言えます。
一方で、課税事業者にとっての消費税の負担の構造は
根本的には変わっていません。
相対的には売上高より「事業区分」への注目度が高まる
といった可能性もあります。
事業区分 売上高とつながる簡易課税
売上高5,000万円以下の課税事業者は「簡易課税制度」が選択できます。
売上高と事業区分から機械的に税負担を算出できる
といった点で効率的な経理が可能です。
また、「本則課税」に比べて税負担が軽くなる可能性もあり、
見逃したくない制度です。
簡易課税制度はザックリ以下の通りです。
- 消費税の納税額=売上高にかかる消費税✕(1ーみなし仕入率)
- 「みなし仕入率」は第1種~第6種ごとに異なる
売上高の把握と事業区分の設定だけで処理が済みます。
とはいえ、どんな仕組みにも落とし穴はあります(笑)。
簡易課税では「事業区分」が落とし穴になります。
事業者が「複数」の事業区分で経営している場合に該当します。
たとえば、ある事業者が事業者相手の卸売業(第1種)だけから、
一般消費者への販売(第2種)へと事業を展開した場合。
事業区分が異なることで、みなし仕入率が異なり、
税負担額が変わります。
事業区分が2種類以上ある場合、1つの種類の売上が75%以上の場合、
その事業のみなし仕入率を全体に適用できる特例があります。
(3つ以上でも同様に特例の計算があります)
利用次第では納税者にとって有利な選択が可能です。
事業区分に対応した適切な会計処理が必要とも言えます。
不適切な会計処理によって特例を適用してしまうと、
- 税負担が増える可能性だけでなく、
- 不適切に過少な税務申告になりかねない
といったリスクを抱えることになります。
事業区分 利益は出ていますか?
事業の展開といっても売上高の拡大だけでなく、
事業内容の変化もあります。
変化には魅力もありますが、リスクもあります。
消費税の簡易課税制度での事業区分に対応した
会計処理もその一つです。
消費税の負担だけでなく、事業によるコスト・利益
といった把握ともつながります。
事業規模の変化に応じた会計処理の見直しも必要ですが、
事業区分の変化でも同じことが言えます。
制度の変更といった外部の環境の変化だけでなく、
事業内部の変化も会計処理の見直しのきっかけとなります。
蛇足
アイキャッチ画像は私の朝食です。
画面上は上側は実家からいただいたゴーヤの佃煮です。
苦いゴーヤで甘い佃煮というバランスも味わえます。
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