情報収集の検討が無視できない理由とは?
採用しなかった情報とのつきあい方とは?

情報収集の必要性は否定されません。

収集の効率性も含めて肯定されるはずです。

ただし、効率性のとらえ方には違いがあるかもしれません。

まわりくどさも効率的につながることがあります。

まわりくどい効率 中高年の情報交換

私は実家からは離れて生活していますが、実家町内会の清掃活動など
年に数回は参加しています。

活動後に懇親会に出席することもあり、近況などをお互いに話します。

20代・30代の参加者がなく(笑)、50~70代の中高年男性が中心なので、
話題が偏ります。

  • 健康、病気
  • 年金、医療費
  • 葬式、相続税

参加している方がそれぞれ何らかの点で当事者ということもあり、
リアリティには不自由しません(笑)。

情報交換、情報収集には一見好都合です。

とはいえ、弱点もあります。

まわりくどい効率 採用しなかった情報

当事者間での情報収集や情報交換には実体験に裏打ちされており、
押し出しの強さがあります。

たとえば、相続の手続き。

戸籍の収集から各種の手続きの煩雑さを当事者から伝えられると
対策を考えるきっかけになります。

他方、当事者が見向きもしなかった情報は言及されない
という可能性があります。

たとえば、農地への相続税の課税。

財産の評価が路線価方式か倍率方式かといった違いもありますが、
農地の区分といった違いもあります。
 (国税庁タックスアンサーNo.4623「農地の評価」)

相続人当事者にとっては最終的に負担する税額に関心が集中します。

当事者には、農地の財産評価額や税負担への影響は印象に残ります。

一方で、当事者以外の情報の受け手にとっては算出の過程が大切と
情報の優先度に違いがあります。

問題は話し手の当事者がその違いに気づいていないことです。

まわりくどい効率 忘れがちな前提

資格試験の勉強でうんざりすることの一つに、

  • 実務だったらこんな知識が必要になるの?

ということがあります。

学習範囲を絞りたい、勉強を少なくしたい切実さではありますが、
残念ながら必要です(笑)。

税理士として相談を受ける際には、当事者の想定内だけでなく、
無関係と思われる範囲も考慮する必要があります

当事者のリアリティのある実体験からの情報収集は
当事者目線での実感が伝わります。

テキストや平板な情報だけでは埋められない実感が伝わります。

反面、テキストであれば否応もなく伝えられる情報が
あっさりスルーされているかもしれません。

当事者であっても採用していない、注目していない情報が
聞き手にとっては判断や結果のちがいになるかもしれません。

当事者以外の目線が有効になります。

申告での手詰まりを打開する選択肢として、税理士への相談がおすすめです。

 

蛇足
アイキャッチ画像は実家町内のお寺の手水舎です。
熱心に掃除をされる方がいるのですっきりしています。

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