税務会計はお金の計算というアタリとハズレ?
お金の抽象と具体のバランスを両立する!

お金の計算がどうして難しいのか?という問いは、
素朴ですが無視できません。

無視しても納税の義務は解消されませんし(笑)、
もやもや感が残ります。

知識や理解、経験を補うことも大切ですが、
見方やとらえ方の調整もおすすめです。

大アタリのルビーロマン

税務会計とお金 お金を数えている?

なんとなく知っているようで、実際には知らないことは、
字面や断片的な知識から想像することがあります。

たとえば、税理士。

税金の計算をしているイメージです。

領収書やレシートを確認しながら、電卓を打ち込んで書類に記入
といった印象かもしれません。

あるいは総括的に銭金勘定をしている人という印象かも…?

ハズレとは言い切れませんが、アタリとも言えません。

意外と思われそうですが、お金(現ナマ)を直接取り扱う機会は
税理士よりも会社の経理担当者の役割です。

税務会計とお金 お金は単位として扱う

税理士にとってお金は「単位」として意味を持っています。

お金といっても、目に見える貨幣や紙幣ではなく、
抽象的な取り扱いになります。

たとえば、減価償却。

事業の経費は通常、支払った金額をそのまま経費として計上します。

一方、建物や機械などの固定資産は購入したときの金額を
「耐用年数」に渡って計上します。

支払った金額と経費として計上する金額は
1年分では一致しません。

固定資産を利用して得られる売上と対応させる
という発想が減価償却の処理の背後にあります。

あるいは、売上原価。

事業は継続していくことが前提になっていますが、
経営や税金の計算は1年間に区切っています。

「仕入」は経費となりますが、一時点では資産の「在庫」となります。

年度の終わりの「期末」や年度初めの「期首」には、
仕入を在庫として取り扱います。

  • 売上原価≠仕入
  • 売上原価=期首在庫+仕入-期末在庫

複数・多数の在庫をどのように評価するかの違いで
売上原価、利益が変わります。

現ナマのお金とは別にして、税務会計でのお金は抽象的で
単位として扱うことになります。

税務会計とお金 誰の手元に残るか?

税務会計で取り扱うお金は抽象的な印象にみえます。

とはいえ、具体的な負担の納税額として表に出てきます。

手元の現ナマが充分にあれば心配はありません。

他方、手元のお金と納税額のバランスがとれていないと、
資金繰りで問題が生じます。

資金繰りは税金だけでなく、取引先や従業員への支払い、
銀行への返済もあり、タイミングも金額もバラバラです。

具体的な現ナマと抽象的な税務会計の処理を両立させる
必要があります。

税務会計はお金を対象としていますが、具体的な現ナマと
抽象的なお金にまたがる処理となります

処理が画一的なこともあれば、有利な選択が可能な場合もあります。

抽象的な単位としてお金を扱いながらも、
具体的な成果として残すことにつなげます。

成果が残るのはお客様の手元です

税理士の手元ではありません(笑)。

 

蛇足
アイキャッチ画像はルビーロマンです。
石川県では真打ちの品種のブドウです。
滅多にいただけないのが玉にキズですが(笑)。

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